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視点の行方

新型コロナウイルス、8割が「業績にマイナス」

印刷ジャーナル 2020年4月15日

 世界的に猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症。2020年3月11日、WHO(世界保健機関)は、世界的な流行を意味する「パンデミック」にあたると宣言した。日本でも国民生活だけでなく、企業の経済活動に大きな影響を及ぼしている。政府は、資金繰り支援やテレワークなどの経営環境の整備支援、雇用の維持を図るための助成金の給付など様々な対策を進めている。しかしながら、早期終息の糸口も掴めておらず、いまだ予断を許さない状況である。

 これを受け(株)帝国データバンクでは、「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査」を全国2万3,676社で実施。有効回答企業数は1万1,330社(回答率47.9%)。

 この調査結果によると、新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について、「マイナスの影響がある」と見込む企業は80.3%で、内訳をみると、「既にマイナスの影響がある」が46.5%、「今後マイナスの影響がある」が33.8%となった。「影響はない」とする企業は9.0%だった一方で、「プラスの影響がある」と見込む企業は2.1%にとどまった。

 規模別にみると、企業の大小問わず約8割の企業で「マイナスの影響がある」と見込んでいた。同様に、日別にみると、概ね8割程度で推移しているが、首都圏を中心に行われた週末の不要不急の外出自粛を経て、3月31日にはピークとなる84.4%にのぼった。

 「マイナスの影響がある」と見込む企業を業種別にみると、「家具類小売」が100%で最も高い。以下、「飲食店」(98.2%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(97%)、「旅館・ホテル」(95.8%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(96.6%)が9割台後半で続く。他方、「プラスの影響がある」と見込む企業は、スーパーマーケットなどの「各種商品小売」が20.4%で最も高かった。