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視点の行方

働き方改革意識調査〜従業員の半数が効果を実感

印刷ジャーナル 2019年4月15日

 PR総研(東京都中央区)は、全国の中小企業の従業員900名を対象に「働き方改革」への取り組みに関する意識調査を実施し、その調査結果を公表した。
 同調査は、今後本格的な「働き方改革」の推進が想定される中、大企業と比較して推進が遅れがちな中小企業の進捗状況を把握すると同時に、「働き方改革」実施企業の従業員と未実施企業の従業員の意識の差をはかり、今後の課題解決に寄与することを目的として実施された。
 同調査によると「働き方改革」を導入、実施している企業(大企業、中小企業問わず)の割合は、全体で58.5%。規模別でも従業員11名以上から5割を超えはじめ、101名以上の企業に至っては7割を超える実施率となっている。
 「働き方改革」実施内容としては「大幅な残業や過重労働の防止(22.5%)」「休日や休暇の充実(21.0%)」「労働時間の短縮(17.9%)」が多くなっている。また。「働き方改革」実施企業の従業員の中でも、42.1%がプラスへの効果を実感しており、大・中小などの規模による効果の差はあまり見られない状況にあることが確認できた。
 「働き方改革」導入済みの中小企業の取り組み内容としては「大幅な残業や過重労働の防止(38.6%)」が最も多く、次いで「休日や休暇の充実(36.0%)」「労働時間の短縮(33.4%)」という結果となった。また、「働き方改革」導入済み企業の従業員700名に対し、導入したことにより勤務先に良い効果があったと感じているかを尋ねたところ、半数以上となる50.3%が良い効果(「効果があった」+「どちらかといえば効果があった」の和)を感じていると回答している。また、具体的にどのような効果があると感じたかと尋ねたところ、「無駄な残業時間が減った」が22.4%で最も多く、次いで「休暇を申請しやすくなった」が21.6%、「長時間労働が減った」が21.1%という結果となったが、ライフスタイルの変化(子育て、介護、妊娠、出産)、人間関係等への波及は、まだ低位に留まっている。
 中小企業で働く従業員のうち、「働き方改革」「導入済み」と「未導入」の企業間でマインドを比較すると、「モチベーション」「経営者への信頼感」「充実感」は「未導入」の方が高くなっており、期待値として従業員の導入意向の高さがうかがえた。「現状の職場の活気」や「自身の勤め先の推奨」は「導入済み」が高く、まだまだ改善の余地は大きいものの、「働き方改革」が社内意識改善に対して一定の貢献があることが確認できた。