ミマキ、産業用デジタル印刷の生産性と表現力高める
全世界で順次公開へ〜プリンタ3製品リリース
(株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、産業用デジタル印刷の生産性と表現力をさらに高めるインクジェットプリンタ3機種を全世界に向けて発売。9月23日から米国・ラスベガスで開催される「PRINTING United Expo 2026」でこれらを一挙出展し、その後、各国の主要展示会および同社販売ネットワークによる招待展などを通じて順次公開していく。そこで今回、この新インクジェットプリンタ3機種を紹介する。
印刷基材セット時間大幅短縮
JFX220シリーズ
ミドルレンジの大判フラットベッドプリンタ。新開発した印刷基材の吸引固定機構「ANCHOR TECHNOLOGY(アンカーテクノロジー)」により、基材をスムーズにセットでき、印刷準備にかかる時間を大幅に短縮している。

同社は2013年、大判フラットベッドUVプリンタ「JFX200-2513」を発売。看板や展示会パネルなどに多く使用される4×8判(1.2m×2.4mサイズ)の基材へダイレクト印刷できる同製品は、多くのサイン制作事業者に採用され、その後も生産性や表現力、使いやすさを向上させてきた。今回、そのJFX200シリーズをフルモデルチェンジし、生産性と表現力をさらに進化させている。
従来のフラットベッドプリンタでは、印刷テーブル上の吸着穴から空気が漏れることで固定力が低下するため、基材が置かれていない範囲の吸着穴をテープなどでふさぐ「マスキング」作業が必要だった。基材のサイズによってはテーブルの広い範囲をマスキングする必要があり、印刷前の準備に手間を要していた。
JFX220-2515に新たに搭載した「ANCHOR TECHNOLOGY」は、基材が置かれた部分を効率よく吸引して固定する新開発の吸着テーブル機構。従来必要だったマスキング作業を不要にすることで、印刷準備にかかる時間を大幅に短縮し、また段ボールやアクリル板など反った基材もしっかり吸着固定できる。
一方、新たにUV蛍光インク(イエロー・ピンク)に対応し、標準CMYKインクだけでは再現が難しい色彩表現も可能にしている。
さらに、生産性も向上。サインやPOP制作など、白・クリアインクを使用しないプリントビジネスに向け、標準CMYK専用のインクセットを選択でき、印刷速度は白・クリアインクを含むインクセットと比較して約2倍となる56平方メートル/時(4×8判ボード約17枚/時)の高速印刷を実現している。
また、さまざまな基材や形状への印刷、高付加価値なグラフィック表現を可能にする以下の機能を搭載している。
▽最大101.6mm(4インチ)の厚みの基材に直接印刷できる。さまざまな厚みの基材に柔軟に対応し、ボードやパネル印刷にとどまらない多様なアプリケーションの制作が可能だ。
▽曲面や凹凸面のある素材にも印刷できるLD(Long-Distance)モードを搭載。プリントヘッドから最大20mmの深さまで印刷でき、立体物への印刷にも対応する。
▽最大5mmのインク厚盛り印刷により、これまで以上に大きな凹凸を持たせたテクスチャー表現が可能。視覚だけでなく触覚にも訴える、付加価値の高いサインやアート制作に活用できる。
販売は10月から、価格は1,028万円(税別)を予定している。
印刷工程を自動化
UJF200シリーズ
新開発のUV蛍光インクによる鮮やかな色彩表現に対応するフラットベッドUVプリンタ。また別売のカメラユニットとベルトユニットを組み合わせることで、印刷工程の自動化を実現する。

2010年、同社は世界初となるデスクトップ型インクジェットプリンタ「UJF-3042」を発売。多様な素材へのダイレクト印刷を可能にした同製品は、オーダーグッズやノベルティのオンデマンド印刷という新たな市場を切り拓いた。その後、印刷品質の向上や対応基材の拡充など技術革新を継続し、家電・電子製品の筐体や計器パネルなど工業製品への加飾用途へと活用領域を広げ、産業印刷のデジタル化を牽引してきた。
今回発表されたUJF200シリーズは、フラグシップラインであるグラフィックプリンタ「330シリーズ」に搭載される高精細プリントヘッドと、同社独自のイメージング技術を採用。微細な文字や線も正確に再現するとともに、人肌やグラデーションなども美しく表現する。
また、新たに蛍光ピンク・蛍光イエローインクに対応。標準のCMYKでは表現が難しかった鮮やかな色彩を加えることで、デザインの表現力を広げる。
そして、UJF200シリーズには、印刷工程の自動化に対応するオプションが用意された。まずカメラオプションは、基材の形状と位置を検出し、印刷画像を自動的に配置。これにより、これまでオペレーターが行っていた基材の位置決めや整列作業を削減する。さらにベルトオプションは、生産ラインのコンベアなどと接続することで、基材の搬送と印刷後の回収を自動化できる。この2つのオプションを組み合わせることで、基材の搬送・印刷・回収までの一連の工程を省人化し、夜間・休日の無人運転にも対応できる。
さらに、従来機と比べて起動時間や印刷後の待ち時間も大幅に短縮し、実生産環境下での生産効率を最大約2倍に向上。印刷可能な基材の厚さを最大250mm、耐荷重を最大20kgと大幅に拡大し、キャリーバッグやデスクトップPCの筐体など、厚みや重量のある既製品にも対応する。
販売は10月から、価格(税別)はUJF200-3042が320万円、UJF200-6042が498万円。















































