ページの先頭です

栄光、品質を犠牲にしない高い生産スピード[swissQprint Impala5導入事例]

グッズ事業で「瞬発力」〜「積層印刷」で付加価値創出も

 同人誌印刷で知られる(株)栄光(広島県福山市箕島町6455-3、岡田一社長)は、コロナ禍をきっかけにグッズ事業にも参入し、昨年4月、その戦略的生産設備としてswissQprintの第5世代フラットベッドインクジェットプリンタ「Impala5」を導入。同機が持つ「品質を犠牲にしない高い生産スピード」を武器に、同社の真骨頂とも言える「瞬発力」を活かしたサービスを展開するとともに、特殊印刷機能を活かした付加価値の提供にも乗り出している。

eikou_ij26_machine.jpg
swissQprint「Impala 5」

木製表紙の「御朱印帳」が大ヒット

 栄光が同人誌事業に参入したのは1987年。コミックマーケットに代表される展示即売イベントの成長・発展とともに事業を拡大し、いまや1万ユニークユーザーから年間3万件のオーダーに対応。月にしておよそ60万冊の同人誌を出荷する国内最大手へと成長を遂げている。

 一方、2012年頃からはこの同人誌印刷で育んだ「瞬発力」を武器に圧着DM事業にも参入。専門工場としての「安心感」と「実績」、さらに「プロ仕様の血の通ったサービス」が多くのリピーターを呼び込んでいる。

 そして、コロナ禍をきっかけに同社が新たな事業領域として着手したのが「グッズ」のビジネスだ。その背景について、企画開発部の吉村昭二部長は、「当時、売上全体の8割を占めていた同人誌事業は、コロナ禍におけるイベントの自粛・規制によって少なからずダメージを受けた。また同人誌の印刷というマーケットそのものも、ある意味『パイ』が決まっており、飽和状態になりつつある。そこで新たな事業の柱として、『似て非なるもの』ではあるが、親和性の高いグッズ事業に目を付け、設備投資を活発化させてきた」と説明。現在、同人誌作家を中心としたBtoCが全体の7割を占めるが、ここ2〜3年は東京のグッズ系や推し活系の展示会にも出展し、代理店や法人からの受注を伸ばしている。「とくにアニメ・ゲーム・漫画・キャラクターなどの『知的財産』を活用して作られる公式・コラボグッズ(IPグッズ)に対するニーズが高い」(吉村部長)

 しかし、定番のアクリルを使ったグッズは、もはやレッドオーシャンになりつつあり、この市場も「企画から如何に個性を出せるか」が問われているという。そこで同社では、木製の素材を使ったアイテムを前面に押し出し、自社オリジナルのハンドメイドショップ「moku×moku」をはじめ、楽天やアマゾンでの販売を展開している。

 その中で大ヒット商品となったのが、木の素材を表紙に使った「御朱印帳」である。「御朱印帳は、『流行』から『文化』になりつつある」と語る吉村部長。木製との親和性も高く、その神聖なイメージや珍しさが注目を集め、航空会社やアニメコンテンツのグッズとしても採用されている。「最初に手掛けた東京・大田区の穴守稲荷神社では、リリース後に即時完売となり話題となった。これをきっかけに大きな広がりを見せている」(吉村部長)

 現在では、さらに「アクリル×木製」のハイブリッドグッズも開発。透明のアクリルとカッティングした木を組み合わせることで生まれる奥行き感などのオリジナリティが評判となり、様々なグッズアイテムも生まれている。

 「今後は、IPグッズの拡販に注力し、その『オフィシャル感』を印象づけるブランディングで栄光の知名度、存在感を高めていきたい」(吉村部長)


eikou_ij26_3.jpg
木の素材を表紙に使った「御朱印帳」

注目コンテンツ