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キャスト西野(石川)

多彩な用紙と特殊トナーを駆使[Revoria Press PC1120導入事例]

いままでにない表現を追求

複雑な後加工や特殊紙を用いる仕事でメリットを発揮

 PC1120の導入から約2年あまり。実際に運用する中で、どのようなメリットが生まれているのだろうか。

 「従来機に比べると、トナーがより細かくなり、オフセットに近い仕上がりになっている。色に厳しい仕事でも、オフセットからPC1120に問題なく切り替えることができている。安定性も高く、リピートの仕事で前回の色に合わせて出力する際にも、手間をかけずに合わせ込むことができる」(西野社長)

 後加工の精度が要求される仕事では、見当精度の高さが活きているという。

 「先日、複雑な形状の絵柄を面付け出力した後にトムソン抜きを行う仕事があった。余白がほとんどないシビアな条件でしたが、まったくズレることなくスムーズに加工できた。少ロットジョブでの色の安定性や見当精度の高さは、オフセットより優れていると感じる」(西野社長)

 また制作部門では、特殊トナーを活かした新しいデザイン表現にもチャレンジしているという。

 「デザインしたデータを、そのまま自分たちで出力でき、しかもその結果が信頼できる再現になっているので、頭の中のイメージと仕上がりをすぐにすり合わせられる。特色を使う表現は、実際に刷ってみないと分からない部分が多いのだが、すぐに試せて、その場で確認できるのは大きなメリット」(富氏)

 紙の種類や質感に応じた表現についても、日々研究しながら、ノウハウを蓄積している。その中で、TX(テクスチャード)トナーを活用した特殊紙への印刷は、同社の強みの一つとなっている。

 「凹凸のある紙や和紙系の用紙でも、TXトナーを使うことで細かい文字までしっかり再現できるので、たとえば祝賀会の席次表など、凝った用紙でなおかつ文字の可読性も求められるような印刷物では、とくに効果的です」(内田氏)

 小ロットで特色・特殊紙が使えることは、コスト面でのメリットも大きいという。

 「最近、特注の高価な用紙でゴールドを使う小ロットの仕事があり、PC1120のメリットを実感した。オフセットではどうしても50~100枚ほどヤレ紙が出てしまうため、ロットが少ないとかなりのコスト高になってしまう。しかしPC1120であれば、予備紙を10枚程度見ておけば充分なので、用紙代を最小限に抑えることができる。小ロットで特色を使えるというのは大きな強みになる」(富氏)

 同社はこのほかにも、黒い用紙にホワイトトナーをダブルで打ち、そこに4色+シルバーを乗せたり、PPの代わりにクリアトナーを全面に敷いたりと、特殊トナーを工夫して使いながら、付加価値の高いデザイン表現や、耐久性・耐水性などの機能性を持たせた印刷物を提供し、クライアントから高い評価を得ている。

「高精度な見本」を提示

 PC1120の導入効果は、製造面だけにとどまらず、営業・提案のプロセスにも表れているという。その大きな要因は、最終仕上がりとほぼ同等のサンプルを、短時間で用意できるようになったことである。

 「以前は、説明だけで理解いただく必要があったが、いまは実物を見て判断してもらえる。サンプルを見せながら説明すると、その場で話がまとまるケースも多い。とくに特色や重ね刷りなど、言葉では伝わりにくい表現を使う場合、実物サンプルの効果は大きい」(西野社長)

 その結果、商談から受注までのプロセスも短縮。また、クライアントとの間で仕上がりに対する認識のズレがなくなったことが、納品後のトラブル削減にもつながっているという。


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特殊紙や特殊トナーも活用

 色に厳しい仕事においては、PC1120の色安定性の高さが活きている。

 「転びやすい色味でも、PC1120は安定して再現できる。色校正から本刷りまで同じ機械で出力でき、しかも変動がないので、安心感が違う」(内田氏)

 一方、現場では、PC1120の操作性の高さが運用面での大きなメリットを生み出している。

 「当社では、出力専任のオペレーターを置かず、制作部門のスタッフ全員がPC1120のオペレーションに携わる体制をとっている。これができるのも、スキルレスで使いこなせるPC1120ならでは。属人化した状態にしてしまうと、現場が硬直してしまう。誰でも扱えることはとても重要だ。必要に応じて事務職のスタッフが操作することもあり、繁忙期でも柔軟に対応できている」(西野社長)

独自の活用ノウハウを蓄積し、自社にしかできない提案を

 PC1120の導入によって、同社では、新たな表現、新たな提案に挑戦する気運が、以前にも増して高まっているという。トナーと用紙と後加工の組み合わせで何ができるのか、試行錯誤を重ねることで、ノウハウが蓄積されている。

 「同じ機械を持っていても、『どう使いこなすか』によって、提供できる価値は変わってくる。PC1120を通じて積み上げたノウハウは、簡単には真似できない当社の財産になりつつある」(西野社長)

 同社が目指すのは、価格で比較されるのではなく、提供する品質や対応力によって積極的に選ばれる存在。そこに、一歩ずつ確実に近づいている。

 「他社と同じことをやっていては、どうしても価格競争になってしまう。そうならないよう、これまで積み上げてきたデザイン・データ制作などのノウハウも活かして、『キャスト西野にしかできない』という仕事を増やしていく。お客さまに『ぜひここに頼みたい』と思っていただける提案をしていきたい」(西野社長)

 もちろん、探求と挑戦を続ける姿勢は、これからも変わらない。

 「たとえ今すぐ仕事につながらなくても、いざ求められたときに対応できることが強みになる。新しい表現や技術には、今後も前向きに挑戦していきたい」(西野社長)

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