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シンクイノベーション(愛知)

グッズ類の自動生産システムに[Revoria Press PC1120 導入事例]

印刷品質の高さが版権元への訴求力に

圧倒的な安定性は、自動生産を目指す上で必須の要素

 2025年4月に名古屋の本社に導入されたPC1120は、7月から本格稼働を開始。ステッカーやシールラベル、製品に付属するパッケージ台紙などの生産を開始した。現場では予想以上に好評だという。

 「以前使っていた他社製トナー機は、社内で『じゃじゃ馬』と言われるぐらい色が安定せず、リピート物などで苦労していたが、PC1120は非常に安定しており、オペレーターも従来機との差に驚いている」(三輪社長)

 また、静電気除去装置によって作業性・生産性も大きく向上するなど使い勝手が大幅に向上したことで、従来機からPC1120への切り替えがスムーズに進んだ。

 「当社の現場は、新しい機材を入れても、慣れている従来のものを使い続けようとする傾向があるが、今回はすぐに切り替わった。それだけ使いやすいということ。安定していて、余計な手間をかけずに安心して運用できるというのは、自動化システムを組む上でも重要なポイントである」(三輪社長)。

 PC1120の導入は、営業面のメリットにもつながっている。

 「やはりこの品質の高さは強力な武器になる。ライセンスを取得してキャラクターグッズを製作する際、商品化する前に版権元(著作権者)にサンプルを提出して印刷品質などについて了承を得ることが必要だが、これまでUVインクジェット機の印刷だと通らなかったものが、PC1120で印刷すると承認された、というケースがあった」(三輪社長)

 また、UVインクジェット機よりも印刷コストが大幅に抑えられるため、これまで顧客の限られた予算内での提供が難しかったものでも、PC1120で生産することによってコスト要件を満たすことが可能になるなど、提案の機会が増加している。

 なお、PC1120と自動缶バッジ組立機の連携による自動生産システムの1号機は、2025年11月に兵庫県明石市の缶バッジ製造会社の工場に設置される予定となっている。この会社はシンクイノベーションがもともと缶バッジの製造を委託している会社の1社で、毎月約80万個をインクジェット機で生産している。当面は、シンクイノベーション名古屋本社のPC1120で印刷したシートをその工場に送り、自動組立機で缶バッジを生産するというフローになるが、いずれ、明石市の工場にもPC1120を導入し、同じ品質で印刷できる体制を整える計画だ。

自動機の提供を通じて、グッズ製造に携わる顧客企業の成長にも貢献したい

 同社では、開発した自動缶バッジ組立機の外販も進めており、9月のOGBSへの出展はその第一歩であった。

 「自社で開発した自動機を、まず社内の生産ラインで運用する。その中で、前後の工程との連携なども含めてより良いものへとブラッシュアップしながら、お客さまにも提供していくということを考えている」(三輪社長)

 同社がターゲットとしているのは、月産50万~100万個の缶バッジ製造会社。こうした会社では100人~150人の従業員を抱え、人海戦術で生産しているが、それでも人手が足りずに梱包作業などを外注したり、やむを得ず仕事を断ったりしているところも多い。こうした缶バッジ製造会社が自動機を導入することで、これまで断らざるを得なかった仕事を受注できるようになる。自動化によって余裕ができた人員は、検品の強化や外注していた作業の内製化など、これまでとは違った取り組みに充てることができる。こうした体制ができれば、今後ニーズの変化によって生産量が減ることがあっても、従業員を守ることができるというわけだ。

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PC1120で出力した缶バッジ、クリアカード

 シンクイノベーションは2026年、本社を名古屋市の中心部へ移転する計画である。新本社には、PC1120と自動缶バッジ組立機を連携させた自動生産システムも設置され、量産工場兼ショールームとして公開されることになっている。

 同社はさらに、顧客企業の在庫管理システムと連携し、販売状況に応じてオンデマンドで商品を生産・納品する「在庫適正化システム」の開発も計画している。このシステムを活用することで、顧客は機会を損失することなく、適正な在庫量を維持できるようになる。

 「製造工程を自動化することにより、その周辺の工程の自動化も進みやすくなり、効率的な連携運用が可能になっていく」(三輪社長)

 同社では、現在外部に生産委託しているうちわやクリアフォルダーといった商材も、自動機を開発しPC1120との連携で内製化することも考えている。さらには、日本で生産した「メイド・イン・ジャパン」のグッズの海外輸出や、版権元も巻き込んだコンテンツのテーマパークづくりといった計画も視野に入れている。

 最後に三輪社長は今後の取り組みについてこう語った。

 「自動化のノウハウを蓄積しながらそれをお客さまにも提供し、お客さまと一緒に成長していきたい。その中で、品質・生産性・安定性に優れたPC1120は重要なツールになるし、自動機の開発にあたっては、富士フイルムの力もぜひお借りできればと考えている」

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