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高千穂印刷(東京)

月間4,000版を安定運用[Adamas採用事例]

高耐刷性ガム処理プレート:対「無処理」で視認性評価

商業オフセット印刷事業に対する「決意表明」

 「昨今、デジタル印刷機を導入して小ロット対応を打ち出す印刷会社も多い中、当社はあくまで商業オフセット印刷事業における技術にこだわりをもっている。今回のCTP更新およびアダマスへの全面切替は、その決意表明でもある」と語る渡邉部長。「アダマス」は、サーマル対応プレートセッターで露光後、専用のクリーニングユニットでガム液を用いて不要な塗布膜を洗浄除去することで、画像コントラストに優れた高品質の刷版を得ることができるガム処理方式のCTPプレート。アルミベースの上に、フォトポリマー層+保護層の2層構造になっており、新開発の高感度サーマルフォトポリマー技術の採用によって、プレートセッターでの生産性、印刷時の耐刷性ともに優れている。

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計4 台の印刷機でアダマスを全面採用

 露光後のプレートの処理に使用するガム液のpHは中性であり、強アルカリ性の現像液は使用しない。アダマスプレート専用に開発されたクリーニングユニットはエコスリー独自のデュアルガムコンセプトを採用し、洗浄用ガム液と仕上げ用ガム液を使い分けることで、クリーニングユニットのメンテナンス周期の長期化と、処理後のプレートの版面保護の強化を実現しているのも大きな特長である。

 ガム処理方式に切り換えた同社にとって、対無処理版という観点で最大のアドバンテージとなったのが「視認性」である。これについて、グラフィックメディア事業部プリプレス課の矢澤隆之課長は、「当社の印刷機4台のうちの2台はCIP3での運用を行っておらず、目視でインキ壺を調整しているため、絵柄がはっきりと見える視認性は大きなメリット。ガム処理されたアダマスは経時劣化も少なく、出力から1ヵ月経った版を印刷したこともある」(渡邉部長)

 一方、対有処理版で考えた時のアドバンテージは、自動現像機に起因する網点変動がないことだ。

 「有処理版は、2ヵ月に1回、現像液を交換し、メンテナンスが必要になる。刷版の善し悪しは、ある程度、現像工程に依存する。メンテを怠ると網点変動が起こり、そのたびに濃度調整を行う。もう、これはできない。その分、ガム処理方式ならば年2回のメンテナンスで済み、およそ4,000版/月を出力する当社にとってメンテナンス負担の軽減も大きなメリットと考えている」(渡邉部長)

 そして、何より同社が評価するのが、エコスリーの営業・技術サポート体制だ。「トラブル時のレスポンスが非常に早いし、営業の来社頻度も多い。些細なことかもしれないが、『聞きたいことがすぐ聞ける』というのは非常にありがたい」(渡邉部長)

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