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swissQprint Japan、「アジア地域の中核拠点」新体制で始動

グローバル×ローカルで描く成長戦略~第5世代で「本物の進化」

ハイエンド機「Kudu」とFespa2025への布陣

 第5世代のフラットベッドプリンタ群において、最上位モデルとして君臨するのが「Kudu」である。この度の第5世代機の発表に合わせてKuduも生産性を12%向上させ、最高速度341平方メートル/時という圧倒的なパフォーマンスを実現した。カタログスペックだけでなく、実際の運用環境における高負荷ジョブでも安定した結果を出す点が、多くのユーザーから高く評価されている。

 この「Kudu」にももちろん、リニア駆動やLoryソフト、10色構成といった新世代の機能が盛り込まれており、まさに"現場における最強の1台"といえる完成度を誇る。

 そんなKuduをはじめとする新世代機は、2025年5月にベルリンで開催される「Fespa2025」で世界に向けてお披露目される。swissQprintは、ホール27・ブースC60において、「Kudu」「Nyala5」「Karibu2」の3機種を展示し、多彩なアプリケーションデモを行う予定である。

 「これらのプリンタの生産性と精度の組み合わせは、実際に見ていただくのが一番である。多機能性と多用途性も同様で、さまざまなオプションに加えて、自由に構成可能な10個のカラーチャンネルを備えている」とグット社長は話す。

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圧倒的高品質な大判UVインクジェットプリンターを生産する本社工場

 さらに同展は、ロールtoロール専用プリンタ「Karibu2」の実力を示す場ともなる。効率化に寄与する独自機構に加えて、バーニッシュによる装飾や触覚プリントなど、通常はフラットベッドでしか実現できなかった表現をロールtoロールで可能にした点は、業界関係者にとっても大きな驚きとなるだろう。会場では、ネオンプリントなどの鮮やかな出力や、テーマ別アプリケーションワールドでの実演を通じ、来場者の関心を引きつける構えだ。

ブランド価値のさらなる浸透へ、日本市場での次なる一手

 こうしたグローバル展開と並行して、日本市場でもブランド価値をさらに高めるため、様々な取り組みが進行している。

 「本年5月に、新横浜ショールームのデモ機をNyala4からNyala5に入れ替える予定である。最新のプリンタによる圧倒的な画質とスピードを実際に体感していただくことで、導入効果を肌で感じてもらえるようにしたい」と岡部副社長は語る。

 swissQprint Japanは、メーカー直営支社という立場を活かし、顧客のフィードバックを本社開発部門へダイレクトに届ける役割も担っている。岡部副社長は「日本市場への期待は高く、製品への要求も厳しい。しかし、だからこそ、ここで評価されることが、世界市場でも通用する証明になる」と言葉に力を込める。

 アフターサポート体制の強化も、今後の重要な施策の1つだ。「これまでも大切にしてきたことである、既存ユーザーへの対応にはさらに注力していく。長く使っていただく製品だからこそ、長く安心して使っていただける関係性を築いていきたい」と岡部副社長。その姿勢からは、現場に根ざした誠実な視線が感じられる。

顧客とともに育む「真のブランド価値」。ユーザーとともに成長へ

 今回のインタビューの終盤、グット社長が語った言葉が印象的だった。

 「我々は、短期間で劇的にシェアを拡大することを目指してはいない。既存のお客様を大切にし、その声に耳を傾けながら、長い目で製品開発やサービスを磨いていく。これがswissQprintの変わらぬ哲学である」

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swissQprintのスイス本社

 機械の信頼性に対する絶対的な自信と、「妥協しない」というものづくりの姿勢--。その両輪が、同社ブランドの礎となっていると言えるだろう。単に高性能なプリンタを売るだけではない。そこにあるのは、長く使われることへの責任感と、ユーザーとともに成長していこうという強い意志だ。

 スイス発の精緻な技術と、日本の緻密な要求が交差するこの国で、swissQprint Japanは今、新たなステージへ踏み出した。その歩みは、信頼という礎の上に築かれた革新の道であり、未来へとつながる確かな軌跡となるだろう。