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FFGS、ユーザーに深く寄り添い、困り事を解決

「ユーザーの業務効率化や現場の負荷軽減」と「迅速なサポートによる課題解決」

 富士フイルムグラフィックソリューションズ(株)(山田周一郎社長、以下「FFGS」)は、「お客様に深く寄り添う」をポリシーとし、現場の課題に即したリアルなソリューションを通じて、業界との「共創」の関係構築を目指している。今回は、「マーケットイン」時代における「真の総合ベンダー」として、同社がユーザーの業務効率化や現場の負荷軽減、迅速なサポートによる課題解決といった視点で、同社の姿勢を象徴する2つのサポートサービスを紹介する。


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廣原課長(右)と高橋課長


資材発注の電子化実現
ECサイト「FCOS-Portal」

 印刷業界においてもDX促進の機運が高まる中で、とくに要望が増えている「資材発注の電子化(脱FAX)」を実現するためにFFGSが立ち上げたのが印刷資材オンライン受発注サイト「FCOS-Portal」(エスコス・ポータル)だ。このポータル型ECサイトは、すでに全国300社以上の印刷会社/販売店が利用しており、オンライン発注の拡大を通じて、印刷業界のDX推進に貢献している。

 「FCOS-Portal」のリリースは2019年1月。その背景には「ペーパーレス化」と「テレワーク化」という2つのトレンドがある。FFGS業務部担当課長の廣原一将氏は、「当社では、印刷会社から年間10万件前後の受注があるが、そのおよそ9割がFAXによるものだった」と振り返る。つまり受発注ともに紙ベースの注文書を処理する必要があり、しかも納期連絡の返信もReFAXとなるため、受発注側で互いに20万回近くの処理が発生するわけだ。

 一方、FAXという紙の情報で受注する以上、受注担当者は物理的に必ず出社する必要がある。テレワークが進む中で、勤務形態における不公平感も生じ、働き方の多様化を阻害する要因にもなっていたという。

 2021年のJAGATの調査では「今後3年以内に導入予定のコンテンツ」として「電子発注」が1位という結果もある。これら資材発注の脱FAXを実現するのが「FCOS-Portal」だ。「コロナ禍で登録ユーザーが増え、現在では当社受注のおよそ8割がFCOS-Portalを中心に電子化されている」(廣原課長)

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 FCOS-Portalのユニークな点は、加盟店制度を採用していること。FFGSだけでなく、ユーザーが取引のあるメーカーや販売店がFCOS-Portalに加盟していれば、どこにでも注文できるという。例えると「Amazon」のような仕組みになっており、印刷会社は発注業務の一元化が可能になる。もちろん、取引先に注文している商品であれば富士フイルム製品以外でも発注できる。

 そのインターフェースや操作性は非常にシンプルだ。発注先をプルダウンで選択し、事前に作成された自社用リストから納品先と注文品を選ぶだけ。この簡単操作が非常に好評だという。

 代表的な機能は以下の通り。

▽発注台帳(お気に入り登録)機能
 一般的には商品単体をお気に入り登録するが、FCOS-Portalの場合、「印刷会社が日常使う資材を定期的に購入する」ということを想定しているため、商品と発注先・納品先、さらには数量までの組み合わせをまとめて「お気に入り登録」できる。そのため次回から商品検索や納品先選択の手間が省け、発注作業をさらに効率化できる。もちろんカート内で商品の削除や数量変更も可能だ。

▽発注履歴検索機能
 過去の注文情報が簡単に検索でき、社内でその情報を共有可能。発注漏れや重複が防止でき、在庫管理や棚卸にも活用できる。

▽CSVエクスポート機能
 発注情報をCSV出力し、基幹システムとデータ連携させることが可能。手入力で発生しがちな入力ミス・漏れを防止でき、入力工数の削減も図れる。

▽発注承認機能
 発注者と承認者を設定することで、オンラインでの社内承認が可能。在宅環境からでも発注でき、ハンコリレーの削減にもつながる。


 商品点数としては現在およそ2万点。廣原課長は、「加盟店は自社でECサイトを運営しなくても、格安で受注の電子化が実現できる」とし、加盟店のさらなる拡充を図る考えだ。

「FCOS-Portal」加盟店(2024年10月1日現在、五十音順)
 IKCS、アセラ、一誠社、グラフィック機材、合同印刷機材、江東錦精社、港北メディアサービス、ゴプス、サン・メイト、ショーワ、信越ワキタ、シンクグロー、誠伸商事、タカノ機械製作所、中国インキ商会、千代田サプライ、東洋インキ、内外インキ中国販売、西岡弘英社、日本シー・アンド・シー、ハセベ、文化総合印刷機材、吉田商会、リョービMHIグラフィックテクノロジー 他 計34社