ページの先頭です

swissQprint Japan、「アジア地域の中核拠点」新体制で始動

グローバル×ローカルで描く成長戦略~第5世代で「本物の進化」

「すべてが新しい、すべてが異なる」第5世代の衝撃

 2025年1月、swissQprintは第5世代となるフラットベッドプリンタ「Nyala5」および「Impala5」を市場投入した。これは単なるモデルチェンジではない。開発コンセプトそのものが「すべてが新しい、すべてが異なる」という一言に集約される、まさに技術革新の結晶なのである。

 今回の第5世代モデルは、世界で100台以上の納入実績を誇り、成功を収めてきたハイエンドモデル「Kudu」と同様の堅牢なプラットフォームをベースとしており、生産性・精度・多用途性のすべてを次の次元へと引き上げている。その象徴的な数値が、「Nyala5」「Impala5」における前世代比23%の高速化である。単なるスペックの向上にとどまらず、実運用におけるスループットの短縮と、品質の安定性に直結する改良となっている。

swissqkudu250421.jpg
Kudu, Nyala5, Impala5

 さらに、第5世代から搭載された「リニア駆動システム」が、大幅なパフォーマンス向上に貢献している。プリントヘッドキャリッジの加減速がスムーズになり、小さな基材でも無駄のない高速印刷が可能となった。しかも、ベルトレス構造によって静音性とメンテナンス性が飛躍的に向上している。

 「プリントヘッドキャリッジの移動時における加速・減速のスピードが格段に向上したことにより、小さな基材でも高い生産性が実現できるようになった。液滴の配置精度もさらに高まり、より高品位なプリントが可能になっている。加えて、ベルトを使用しない構造により、静音性とメンテナンス性も大幅に改善された」と岡部副社長は説明する。

 この第5世代におけるもう1つの進化が、最高解像度1350dpiの新型プリントヘッドである。超高精細出力と安定性を兼ね備えたことにより、アート作品や写真分野においても、その表現力は際立つ存在となっている。また、安全性の向上にも抜かりはない。プリンタ本体には新たに保護カバーやライトバリアが追加され、オペレーターの安全確保と作業環境の安心感がさらに高められている。こうした細部への配慮も、プロフェッショナル向けハイエンド機としての完成度を物語っている。

 さらに、カラーチャンネルは従来の9色から拡大し、最大10色まで自由に構成が可能になっており、通常のCMYK構成に加えて、ライトカラーやホワイト、ネオン、オレンジなどのスポットカラー、さらにはバーニッシュやプライマーにまで対応し、アプリケーションの多用途性を飛躍的に高めている。

 この柔軟性は、サイン&ディスプレイ、展示会装飾、インテリアやフォトプリントといった幅広い分野での活用を可能にする。とくに日本市場では、繊細な色表現や特殊加工へのニーズが高く、第五世代の"設計思想"そのものが日本の顧客に合致しているといえるだろう。

 そして、操作性の面では「Nyala」「Impala」にも新たに直感的コントローラソフト「Lory」が搭載された。もともと、ロールtoロール機「Karibu」で使用されていたものであり、すでに5年以上の実績がある。

 「Loryでは、ドラッグ&ドロップで画像の配置ができるなど、誰でも直感的に操作できる点が評価されている。初めて使う方でもすぐに慣れるインターフェース設計になっている」と岡部副社長は語る。

 「ハードの性能」と「ソフトの使いやすさ」がともに進化することで、オペレーターの負荷軽減やトレーニング時間の短縮といった副次的な効果も生まれている。第5世代はまさに、現場が求めるすべての条件に、正面から応えるために生まれた製品群であると言えるだろう。

swissqg5250421.jpg
生産性を23%向上させた第5世代フラットベッド新モデル