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リコージャパン、新たなフラッグシップモデル「RICOH Pro C9500」発表

2023年8月4日

5年の歳月を経て誕生〜目指すのは「共に歩み、共に創る」


 (株)リコー(大山晃社長執行役員)は7月25日、カラープロダクションプリンターの新たなフラッグシップモデル「RICOH Pro C9500」の発売を発表した。前身機「RICOH Pro C9200シリーズ」の発売から5年の歳月を経て誕生した「RICOH Pro C9500」は、人とマシンの効率的な作業分担を実現する最新技術を搭載し、商用印刷分野に特化した次世代デジタル印刷機として開発。この新たなフラッグシップモデルが目指すのは、人とマシンのシナジーによる新たな働き方、つまり「人とマシンが共に歩み、共に創ること」だ。

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堀越氏(左)と大角氏


 カラープロダクションプリンター「RICOH Pro C9500(以下、『C9500』)」は、2018年7月に発売された「RICOH Pro C9200シリーズ」の後継機。用紙対応力や画質安定性、生産性など、前身機の基本性能を継承しつつ、「高画質と安定性」「高付加価値」「業務効率化」「自働化」の機能強化を図っている。

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RICOH Pro C9500

 印刷スピードは、オプションのアップグレードライセンスを適用することで用紙厚を問わずフルカラー、モノクロともにA4ヨコ135頁/分(非適用時は115頁/分)の高速出力を実現。対応紙厚は40〜470g/平米(四六判連量34.4〜404.2kg)に対応する。

 これらの機能強化と印刷会社が持つ技術や創造力を融合することでDXによる価値創造を加速し、印刷ビジネスの拡大を支援する。機能強化のポイントの1つは、真の生産機に求められる高画質と安定性の実現だ。

 C9500では、作像部や転写部に改良を加え、画質のムラなく安定した印刷品質を実現している。たとえば、主走査方向(用紙送り方向に垂直)の補正を64エリアに分け、それぞれ階調を補正する新たな画像調整技術により、広範囲のハーフトーンの画像や多面付のジョブでも色のブレを抑制する。また、転写部のローラー硬度やサイズ、配置の変更により画像倍率変動の抑制や、転写部スキュー低減による位置精度向上、色ムラ・ハーフトーンのガサつき低減などを図っている。


新定着機構で薄紙・封筒への印刷対応力を強化


 さらにC9500では、高付加価値印刷の提供を実現するために用紙対応力を強化。従来の最大厚み0.6mmの厚紙対応力はそのままに新たに40g/平米の薄紙への対応を可能としている。

 今回、新たに定着ユニットに摺動定着方式を採用。フラットな定着パッドと加圧ローラーによる定着・搬送で用紙ストレスを抑制し、均一な熱と圧力を加えることで高速プリントスピードを維持しながら、パッケージや什器などの厚紙から、マニュアル、冊子などの軽量非塗工紙、複写伝票などの各種ノーカーボン紙、各種合成紙/耐水紙、封筒や軽量コート紙などの多種多様なアプリケーションを1台で印刷することができる。

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多彩な用紙・アプリケーションに対応

 リコージャパン(株)デジタルサービス技術本部PP事業部商品戦略室・室長の大角龍輝氏は、「従来は定着ローラーと加圧ローラーで用紙を挟みこむ形で圧力を加えトナーを定着させていたが、今回は、定着ローラーの代わりにフラットな定着パットを採用したことで、凹凸紙への高画質印刷機能を継承しつつ、近年需要が高まっている封筒や薄紙印刷に対しても、スピードを落とすことなく印刷することができる」と、新たな定着機構を採用したことで、薄紙や封筒などに対してもシワなどの用紙ストレスを防ぎ、すみずみまできれいな印刷ができることを強調する。


印刷のオペレーションの効率化や管理を効率化


 今回、本体を制御するシステム「RICOH GC OS」をプロダクションプリンティング専用に新開発。様々な用紙の設定や調整、機器の利用状況やメンテナンスの管理をデジタル化することで、業務の効率化に貢献する。

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新開発のRICOH GC OSを搭載

 リコージャパン(株)デジタルサービス技術本部PP事業部商品戦略室・商品戦略1Gの堀越隆氏は、「これまでも様々な用紙に対応するための詳細な設定機能などは有していたが、特殊な用紙などに対しての設定や調整はスキルや一定のノウハウを必要としていた。今回、これまでリコーが培ってきた豊富な用紙評価ノウハウを活かし、用紙の自動識別機能や自動での調整機能をさらに強化することで特殊紙も含めた高度な調整をスキルレスに行うことが可能になった」と説明する。

 さらに離れた場所からでも操作できる「ロケーションフリーUI」を採用。これにより、プリンターの操作パネルで直接行う場合と同様に、PCやタブレットなどの端末から遠隔で操作できるので、オペレーター1人で複数台を稼働させることが可能。また、印刷業務と同時並行でプリンターから離れて別の作業を行うこともできる。

 「遠隔操作により多能工化やDX化を促進するだけでなく、マシンの稼働情報をPCやタブレットを介して、すべてのオペレーターが共有することができる。これによりシフト交代時でもジョブ履歴や設定変更履歴などの情報の引き継ぎも円滑に行える」(大角氏)


「自働化・省力化」ニーズに応える新機能


 そして2023年秋頃には、高いスキルと時間を要する調整や検品業務をインラインで「自働化」する新オプション「IQCT拡張ユニット」の発売を予定している。

 この新オプションを装着することで利用可能な新機能の一つである「Image Quality Monitor」は、画像品質、表裏見当、色変動の検査をインラインで行い、万が一、汚れやスジ、見当ズレ、色味の変化があった場合に自動で検出するインライン検査機能。検出時の動作は、「自動リカバリー(パージ/再印刷)、一時停止、自動合紙挿入」など、あらかじめ設定しておくことができ、業務負担の大幅な軽減、検品レベルの平準化による品質管理の向上に貢献する。

 具体的には、比較の見本としてRIPデータや用紙情報などから各ページの基準となるマスター画像を生成。稼働中は、印刷された画像をすべてスキャンし、基準となるマスター画像とスキャンデータを比較し、不備がある場合は、一時停止や自動リカバリーなど必要な対応を自動で実行する。

 この機能により、印刷中に発生した汚れやポチ、スジなどを自動で検知し、不良の混入を抑制することができる。さらに印刷前や印刷中の調整を自動化することで印刷品質の安定化を実現。これにより煩わしい調整作業もスキルレスで行えるので、オペレーターの作業負荷低減や効率化に大きく貢献する。


稼働中に「色変動」も監視


 さらに同オプションを装着して使用できる、もう一つの機能である「カラーホーミング」は、印刷中にマシン内部のラインセンサーで印刷結果を読み取り、ページ間で色変動を検出/抑制する機能。印刷を止めずに実画像での調整を行うため、生産性と品質を両立、維持することができる。また、印刷中のマシンの色変動をモニタリングすることもできる。

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カラーホーミングの仕組み

 「印刷の汚れや表裏の見当ズレだけでなく、色の変化をインラインで検査できるので、印刷業務の効率化や自働化に貢献できるはず」(堀越氏)

 同社では、「自動化」ではなく「自働化」と表現している。ここには、マシンだけでなく、印刷会社が有する技術力やデザイン・企画力など、人が介在することで新たな高付加価値を共に創造していくとの想いが込められている。

「高品質を維持、追求したことはもちろんだが、とくにこだわったのは『変動をいかに抑制するか』ということ。生産性や品質が高くても稼働中に色の変動が生じては、真の生産機とは言えない。今回、目指したのは、『何も変動が起きない生産機』である。しかし、機械であるがゆえ、不測の事態が発生しないとも断言できない。それをカバーするために『自働化』にもこだわっており、品質管理についても機械側で実行している」(大角氏)


プロダクションプリント分野の成長へ


 その他、長尺印刷機能では、長さ1,260mmまでの片面印刷に対応。また、緩やかな用紙反転機構を設け、幅330.2mm×長さ1,030mmまでの長尺用紙の自動両面印刷にも対応。これにより三つ折りや観音折り、A4ヨコサイズの二つ折りカタログ、パンフレットやブックカバー、バナーなどの長尺印刷機能を活かした新たな印刷物提供が可能となる。

 さらに長さ700mmまでの長尺用紙の自動両面印刷時には、レジストレーション機能も動作可能で高い印字位置精度を実現している。

 大角氏は、「当社としては、オフセットtoデジタル、つまりオフセット印刷のロットボリュームでも安心してデジタル印刷にシフトしてもらえるような製品提供を目指している。そのためにも今まで以上にハイボリューム領域に対し、高品質化や高付加価値化、薄紙対応力など訴求していく。今回のC9500は、その第1段と言える」と、今後もプロダクションプリント分野の製品拡充で印刷会社のビジネスの発展・成長に貢献していく考えを明らかにした。

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