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コニカミノルタ、UVインクジェットを実現させた技術と展望

真の生産機として進化〜品質・生産性・効率化を技術力で証明

HS-UVインクだから可能になった高色域と安定性

 HS-UVインクのもう一つの特長は、高色域と安定性である。コニカミノルタは昔から色に非常にこだわってきた。色にこだわるコニカミノルタだからこそ、自社開発のHS-UVインクは広い色域をカバーすることを目標として開発された。

 このHS-UVインクは、Japancolor2011を完全に表現するだけでなく、パントーンカラーの約7割をカバーすることが可能。さらに、デジタル印刷機分野ではコニカミノルタが世界で初めてFOGRA53認証を取得している。

 また、近年注目を集めているRGB印刷においても、4色印刷でありながら特色を入れたような鮮やかさを表現することが可能で、同人誌業界からも非常に注目されている。

 コニカミノルタのUVインクジェット技術を活用して、ビジネスを成功させているユーザーが多くいる。例えば、この技術は作品の細部まで鮮やかに再現できるため、1冊数十万円もする高画質な美術本や写真集の印刷に採用されている。

 最近では、トレーディングカードの印刷にも活用されている。また、AccurioJet KM-1eと弊社のデジタル加飾機を組み合わせることで、製品の魅力を最大限に引き出し、消費者の関心を引く印刷物を展開することもできる。

 さらに、コニカミノルタはブランドオーナーにもデジタル印刷を活用した取り組みを提案している。この働きかけにより、デジタル印刷の利点を活かした魅力的なマーケティング戦略を展開し、効果の高い販促事例も生まれている。

「誰でも使える」をコンセプトに実現した技術力

 ここまでは、印刷技術(高生産性・高画質・高色域)について説明した。ここからは、「誰でも使える」を実現した技術について紹介していく。

 労働人口の減少が進む中、とくに印刷業界では熟練工の高齢化や技術継承の課題が深刻となっている。こうした状況のなかで印刷業界の発展のためには、属人化の解消が非常に重要となる。そこでコニカミノルタが考えたコンセプトが、「誰でも使える」を実現すること。

 「誰でも使える」を実現するためにまず開発したのが、自社開発専用コントローラー「IJ Manager」である。AccurioJet KM-1eの操作性はプロダクションプリンターと同じGUIを採用しているため、A3サイズのオンデマンド印刷機に慣れたオペレーターでも簡単に使いこなすことができる。必要な操作はコントローラー画面から行えるため特別な訓練は必要なく、2〜3日のトレーニングで1週間使っていただければ、印刷業務を行うことが可能である。

 知識や経験を要する品質管理や検品作業においても、AccurioJet KM-1eは画像検査装置を内部に搭載し、リアルタイム画質検査とリカバリープリントを実現している。検品作業を自動化し、品質管理を簡素化することでオペレーターの負担を軽減でき、実際に導入したユーザーからも非常に高い評価を得ている。

持続可能な印刷サプライチェーンの構築

 最後になるが、コニカミノルタが目指すのは「持続可能な印刷サプライチェーンの構築」である。私たちはこれを「三方よしの実現」とも呼んでいる。ブランドオーナー、印刷会社、社会それぞれに対して持続可能な社会を創り、働きがいの向上や活性化、気候変動への対応、有限な資源の有効活用を目指していく。

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コニカミノルタが目指す持続可能な印刷サプライチェーンの構築

 

 コニカミノルタは、「見たい」と望むすべての人に対して、紙とデジタルを通じて新しい世界を「見せる」ことに取り組んでいる。これからも印刷業界のみなさんと共に、ワクワクする未来を目指していく。

【出典】コニカミノルタジャパン(株)運営「つながるプリントラボ」

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