09モバイルコンテンツ市場は1兆5,206億円
印刷ジャーナル 2010年8月5日
一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムでは、2009年のモバイルコンテンツ関連市場について市場規模調査を実施し、その調査結果をこのほど発表した。
今調査は、モバイルコンテンツ関連市場として着信音系、ゲーム系、電子書籍をはじめとしたデジタルコンテンツを有料配信する「モバイルコンテンツ市場」と物販系、サービス系、トランザクション系の3分野で構成された「モバイルコマース市場」について調査したもので、2009年の両市場をあわせた「モバイルコンテンツ関連市場」の合計は対前年比112%の1兆5206億円となった。
（社）電気通信事業者協会によると携帯電話の契約数は、2010年5月末で1億1,319万契約で、うちコンテンツの利用が可能なインターネット対応の携帯電話は9,370万契約。また第3世代（3G）携帯は1億1,050万契約と契約数全体の98%を占めているという。
携帯電話でデジタルコンテンツを有料配信する「モバイルコンテンツ市場」の2009年の市場規模は、対前年比114%の5,525億円で、その最大規模市場は「着うた市場」「着うたフル市場」を合わせた「着うた系市場」で1,201億円となっている。しかし前年からの伸びをみると101%と成長は鈍化しており、同様に「モバイルゲーム市場」も884億円とここ数年伸びはほとんど見られていない。
逆に2009年に大きく成長しているのは「アバター/アイテム販売（SNS等）」市場でコミュニケーション機能を生かしたソーシャルゲームが中心となってフリーミアム的な新しいタイプのコンテンツ分野を開拓している。若年層だけでなく30代以上の年齢層にも広がる事で昨年に引き続き285%と急成長しており、市場規模も447億円となっている。なお「電子書籍市場」は、昨年に続いて対前年比127%とコミックを中心に好調が続き500億円となっている。
その他、成長性の高い市場としては、今回新たに発表された「動画専門市場」が181%、112億円と急成長してきている。
また昨年からの成長分野として「生活情報市場」が対前年比157%（121億円）、「きせかえ市場」が155%（99億円）、「装飾メール市場」が133%（228億円）、「天気/ニュース市場」が124%（97億円）と引き続き高い成長を示す結果となった。
