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視点の行方

デジタル教科書の実現へ

印刷ジャーナル 2010年6月15日

 全ての小中学生がデジタル教科書を持つという環境を実現することを目指し、ソフトバンク、マイクロソフト、学識経験者などが発起人となったコンソーシアム「デジタル教科書教材協議会」が設立されることとなった。同協議会では、デジタ教科書・教材に関する課題整理、政策提言、ハード・ソフト開発、実証実験及び普及啓発を進めていくとともに政府(文部科学省、総務省等)とも連携して活動を展開していく方針とのこと。
 なお同協議会では、3つの目標として「どこに住んでいても世界中の知識に触れる機会を」、「創造力、表現力、コミュニケーション力を育む最高の環境を」、「友人、先生、家族とつながる手段を」を掲げ、そのための条件として、「小学1年生が持ち運べるほど軽く、濡らしても、落としても壊れにくい」、「タッチパネル」、「8ポイントの文字がしっかり読めて、カラー動画と音楽が楽しめる」、「無線でインターネットにアクセスできる」、「学年別に全ての教科書が納まる」、「作文、計算、お絵かき、動画制作、作曲・演奏ができる」、「学校でも家庭でも使える」、「学校でも家庭でも手に入れやすい価格」、「電池が長持ちする」、「セキュリティ・プライバシー面で安心して使える」の10項目を試案として検討を進めていく。
◇名称...デジタル教科書教材協議会
◇活動内容...デジタル教科書・教材に関する課題整理、実証実験、普及啓発、政策提言等。
(1)デジタル教科書・教材の要件の検討
(2)ビジネスモデル、普及方策の検討
(3)実証実験の企画・実施
(4)その他課題の整理・検討・提言
◇組織...同協議会は当面、任意団体とし、事務局を一般社団法人融合研究所に置く。学識有識者や教育関係者等の参加も得て、各種活動に即した委員会を置くとともに政府からオブザーバ参加をあおぐ。
◇発足時期...2010年5月27日に設立準備会、7月27日に設立総会開催を予定。
◇年会費...(幹事会員=100万円/一般会員=24万円)
◇発起人...陰山英男(立命館大学教育開発推進機構教授)/川原正人(NPO法人CANVAS理事長、元日本放送協会会長)/小宮山宏((株)三菱総合研究所理事長、元東京大学総長)/孫正義(ソフトバンク(株)代表取締役社長)/中村伊知哉(慶應義塾大学メディアデザイン研究科教授)/樋口泰行(マイクロソフト(株)代表執行役、社長)/藤原和博(東京学芸大学客員教授)