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視点の行方

一般層への認知・普及を

印刷ジャーナル 2008年11月15日

 日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2008」が12月11日から3日間、東京ビックサイトにおいて開催される。今回で10周年を迎える同展示会の記念テーマは、「もうできる!CO2 -(マイナス)50%のエコライフ」で、印刷業界団体からは、(社)日本印刷産業連合会(以下、日印産連)の出展参加が決定している。
 日印産連では、印刷環境配慮総合制度「グリーンプリンティング認定制度(GPマーク)や古紙再生促進センターと共同で開発・普及を行なっている、まるごと紙にリサイクルできる「リサイクル対応型印物」の2つ制度に加え、環境保護印刷推進協議会(E3PA)が運営する「水」と「空気」をテーマとした環境保護印刷認証制度「クリオネマーク」についても紹介していくという。
 1999年から始まった「エコプロダクツ」は、社会全体の環境保全に対する意識の高まりから、会を重ねるごとに参加出展者、出展小間数及び来場者を伸ばし続け、昨年は、参加出展者数632社・団体、1,405小間の規模で開催され、16万人以上の来場者を集めている。
 主催者側が発表した昨年の開催結果報告によると、来場者の業種別割合では、約25%が製造業、次いで約13%で流通業、そしてほぼ同率で学生となっており、環境に対する関心が一般層においても高いことが伺える。またエコプロダクツの特長の1つとして小学生などの子供の来場が多いことが挙げられる。主催者側が実施した子供・保護者5,000人に行なったアンケート調査では、エコプロダクツについて持った印象として「おもしろい」=51.5%、「必要」=42.8%、「使ってみたい」=39.5%、「もっと知りたい」=36.8%など肯定的な意見が90%以上を占めている。
 今回、日印産連では前記3つの環境保護制度の概要紹介とともに各印刷工程における環境負荷・環境対策をわかりやすく図解展示して、印刷産業としての環境保全への取り組みを広くPRしていくことと思われるが、ぜひ学生をはじめとする一般層への周知・普及に、そして子供達が関心を示すようなことがあれば、子供だからといって差別することなく丁寧に印刷産業の取り組みを紹介してもらいたい。
 印刷業界として当然、一般企業への環境制度の認知による受注拡大も必要である。しかし次代を担う学生や子供達に向けて印刷物の環境対応について情報発信することも重要であり、その情報提供の場としてのエコプロダクツに期待したい。