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ミリアド、真の販促ツール提供へ〜顧客の課題をキュリアで解決

2023年3月25日

イベントやキャンペーンで効果を発揮


 原材料の値上げやエネルギー価格の高騰は、印刷会社の経営に大きな影響を及ぼしている。この問題は、印刷会社の顧客、つまり印刷発注者も同様である。そのため印刷発注者が求めているのは、単なる印刷だけの提供ではなく、自社ビジネスの発展・成長を実現する販売促進ツールとしての機能だ。この真の販促ツール制作に(株)ミリアド(樋口清政 代表取締役CEO)が提供するスマホコンテンツ制作システム「キュリア」が大きく貢献している。今回、キュリアを活用し、成果を上げた販促ツール事例について紹介していく。

 キュリアとは、スマホサイトやキャンペーンコンテンツ(ガチャやスクラッチなど)を「誰でも」「最短1分で」「制作上限なし」でフルカスタマイズして作成できるサービス。配信もデザインQRやNFCシールなど利用者にダウンロードの手間をかけない方法で行うことができる。

 印刷機などの生産設備のような大掛かりな投資コストの必要はなく、また、Webコンテンツ制作など、これまで多くの印刷会社が苦手としてきた領域に対し、専門知識不要で参入できることから、導入が加速している。


その場で当落を確認できる機能を評価


 (株)アラジンイデア(東京都千代田区)は、化粧品メーカーの購入キャンペーンでキュリアを活用し、クライアントから高い評価を得ている。

 この化粧品メーカーでは、半年に1回のペースで販売促進を目的としたキャンペーンを実施していた。具体的には、レシートに印刷されたQRから専用フォームに誘導し、プレゼント抽選に応募させる仕組みを採用していた。一般的なキャンペーンであるが、化粧品メーカーが懸念していたのは、「後日、商品の発送をもって発表」という当落の発表だ。この方法では、当選してもタイムラグが生じ、また、はずれた参加者には、なんのアクションもないため、キャンペーン自体の楽しさや臨場感が時間の経過とともに薄れていく。そのため化粧品メーカーは、後日当落がわかるのではなく、その場ですぐに確認できる「インスタントウィン」の懸賞システムへの変更を要望して掲げた。

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アラジンイデアの事例

 そのニーズに応えるためアラジンイデアでは、これまでのレシートではなく、商品に貼るキャンペーン参加用の2層シールにキュリアを活用した。2層シールを1枚剥がすとキャンペーン用のQRとシリアルコードを印刷した面が表れ、このQRを読み込むと専用のLP(ラウンディングページ)に移動し、キャンペーンの内容を表示する。内容を確認した上で応募ボタンをクリックすると今後は、シリアルコード入力画面に移行し、入力が完了すると、その場で当落が確認できる抽選ガチャに参加する仕組みとなっている。今回、シリアルコード入力を採用した理由としては、複数回の応募など不正参加を防止することを目的としている。


新たな顧客情報の獲得にも効果


 これにより化粧品メーカーからの要望は達成しているが、さらにキュリアの機能を活用した仕組みも付加した仕組みとして提供している。それは、はずれた参加者の顧客情報の収集だ。

 インスタントウィンによりその場で当落が確認できるが、この時点では、当選者だけが個人情報入力フォームに進み、落選者はサイトから離脱してしまう。今後のキャンペーン告知などを広く発信していくためには、実際に商品を購入してくれた落選者にも情報を届けることが重要である。そのため、はずれても次の抽選に参加できる「Wチャンス」システムを採用し、より多くの顧客情報を収集できる仕組みを構築し、今後の販売促進につなげている。


二条城で実施されたイベントの課題を解決


 (株)スイッチ.ティフ(京都府京都市)は、地元の有名観光スポットである二条城が展開するイベントにキュリアによるデジタルスタンプラリーを提案し、採用された。

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スイッチ.ティフの事例

 世界遺産にも登録されている二条城は、国内外でも有名な京都の観光名所である。しかし、多くの観光客が訪れるのは、本丸が中心で敷地内にある様々な名所やスポットを拝観することなく次の観光先に移動してしまうという問題を抱えていた。その解決策として、二条城の敷地内に点在する見どころを余すことなく、巡ってもらうことを目的にクイズラリーを実施。しかし、このクイズラリーでは、クイズの解答用紙と筆記用具が必要となる。そのため二条城を訪れたすべての拝観者に手渡しで行うなど人的労力が大きな負担となっていた。さらにコロナ禍の影響により、筆記用具は毎回、消毒を行う必要があり、作業負荷がさらに増えていった。加えてクイズラリー自体に興味を抱かず、解答用紙を平気でポイ捨てするマナー違反なども横行し、景観を損ねる原因にもなっていた。

 この負担を改善し、さらにより多くの観光客に手軽に楽しみながら二条城の観光スポットを巡ってもらいたい、という要望をキュリア活用によるイベントで実現した。


誰もが操作できるシンプル設計でイベント参加を促進


 このイベントは、二条城にある3つのポイントでデジタルスタンプを集めると、二条城のステッカーがもらえるデジタルスタンプラリー。さらにおみくじ機能も付加し、当たると職人が手作りした北山杉の間伐材で製作された定規がプレゼントされる特典も用意した。

 さらに、スマホ操作に自信のない高齢者でも簡単に参加できるようにシンプルな設定を採用したことが大きな特徴となっている。具体的には、画面スクロールなどをあまり行うことなく内容が確認できるように配慮している。

 このデジタルスタンプラリーの採用により、解答用紙と筆記用具の配布が不要となったほか、消毒作業などの負担もすべて解消することができた。

 その結果、開始2週間で300人以上が参加し、これまで伝えることができなかった二条城の新たな魅力を発信することができたという。


キュリア活用を支援する「DX人材育成支援プラン」を用意


 これらの事例で共通しているのは、印刷物ありきではなく、顧客の課題にフォーカスし、キュリアを活用した課題解決の提案を実践していることだ。そのためミリアドでは、定期的にウェビナーを開催し、キュリアの機能紹介や活用事例を積極的に紹介し、従来からの印刷ビジネスからの脱却を呼びかけている。
 
 しかし、一方で「キュリアを導入したいけど、どのように顧客に企画・提案していいのかわからない」といった意見も多く寄せられているという。これらの要望に応えるためミリアドでは、「DX人材支援推進プラン」として、個別の勉強会や研修会を通じて、キュリアの有効的な活用方法などを学ぶことができる教育・サポートプログラムも用意している。

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