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サインアーテック、全15台のミマキ製インクジェットプリンターを設備

2014年3月25日

signa_chu1.jpg (株)サインアーテック(本社/埼玉県飯能市、山口健二郎社長)は、全28台のインクジェット出力機と豊富な後加工設備を保有し、印刷会社のSP活動を支援している。その中でも、幅2,500ミリ前後のミドルレンジで活躍しているのがミマキエンジニアリング製のインクジェット出力機だ。同社の山林資和専務取締役は、「ラインナップの豊富さがミマキの最大の魅力で現在15台所有している。同一メーカーに統一することで、生産効率向上やインクコスト削減など、様々なメリットを享受している」と話しており、今後もミドルレンジはミマキのIJプリンタで固めていく考えだ。


 同社の設立は平成3年。元々は、超大型&ターポリン出力加工の専門工場として、主にロール系の出力を得意としてきたが、昨今では厚物やロール系以外の素材、ノベルティなど、小物への出力ニーズが高まってきたことを背景に、フラットベッド系インクジェット(IJ)プリンタの導入に力を入れている。現在の出力可能メディアは、ターポリン系からファブリック系、フィルム系、ペーパー系など多岐にわたり、中でもコート紙や合成紙、フォト紙などのペーパー系は印刷業界にも馴染み深いため、SP展開をイメージしやすいメディアと言えそうだ。さらに昨今はラテックスインク対応のインクジェット出力機も導入しており、天然の綿布やポリエステル、和紙などにも高品質なインクジェット出力が可能になった。
signa_chu2.jpg そんな同社とミマキエンジニアリングとの出会いは12年前にまでさかのぼる。同社が初めて導入したミマキ製品は2,500ミリ幅「JV3-250」(エコソル高画質系)の国内1号機。まだ現役で活躍中のようで、「両面バナーなどの出力に使用している。もう12年間も使用しているが、今でも現役バリバリです」と山林専務。まさにミマキ製品の耐久性の良さの証と言えそうだ。
 現在のミマキのラインナップを紹介すると、幅3,200ミリ「JV5-320S」(エコソル高画質系)1台、幅2,600ミリ「JV33-260」(同)4台、幅1,300ミリ「JV33-130」(エコソル+白インク)4台、幅2,500ミリ「JV3-250」(エコソル高画質系)1台、幅1,600ミリ「JV3-160」(同)1台、幅1,600ミリ「UJV-160」(UVフラット・ロール)1台、幅1,600ミリ「JV-400LX」(ラテックスインク)1台、300×420ミリ「UJF-3042」(フラット専用)の全15台となっている。
signa_chu3.jpg このように、同社では幅5,000ミリクラスの超大型レンジを除き、中型レンジのほとんどをミマキの製品で統一している。これについて山林専務は「ラインナップの豊富さがミマキ製品の最大の魅力。様々なメーカーの製品を使用するよりも、同一メーカーで統一することにより、生産性の向上やインクコストの削減、メンテナンスの効率化など、様々なメリットを享受することができている」と話しており、今後もミドルレンジは基本的にミマキ製品で固めていく考えを示している。
 もちろん、同社がミマキ製品にこだわる理由はこれだけではない。
 現場のオペレーターはミマキのIJプリンタについて、「まずいろいろなメディアに癖なくまんべんなく出力できるので生産計画が立てやすい。またオペレーション面についても、他社製品がRIP終了後に出力作業に入るのに対して、ミマキの製品はRIPをかけながら同時進行で出力の準備作業も行っていくため立ち上がりが早く、生産効率が非常に良いと思う」と評価している。

ミドルレンジのラテックスインク出力機とフラット専用機を導入

 ここで、同社が近年注力しているラテックスインク対応インクジェット出力機「JV-400LX」と、フラットベッド系インクジェット出力機「UJF-3042」への取り組みについて紹介したい。
 ラテックスインクは、インクに含まれる樹脂がヒーターで溶解し、被膜を作ることで顔料が定着する印刷方式。素材の制限が少なく、紙や軟包装用フィルムにインク受理層なしで印刷することができる。
 同社が導入している「JV-400LX」は、世界初のラテックスホワイトインクを搭載している他、オレンジ、グリーンインクの追加で高い色彩の表現が可能になっている。水性ベースでVOCが極めて少なく、特別な換気設備を必要としない。オペレーターの健康負荷を低減し、環境にも優しく、とくに食品関連を取り扱う店舗の屋内用ディスプレイやポスター、POP用途などに適している。
 「当社には他メーカーのインクジェット出力機で、3,200ミリの幅広ラテックスもあるが、幅1,600ミリのミドルレンジ機の方が手軽に使用でき、立ち上がりも早いため導入した。主に和紙や障子紙、カーテンに加工するポリエルテル生地、綿布などの素材に出力している」(山林専務)
 また、LED方式UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタ「UJF-3042」は、LED方式を採用しているため、UV照射時の発熱がほとんどなく、軟包装に用いられるPET等の熱で変形しやすい素材にもプリントできる。
 立体物へのプリント時に微量に発生する「インクミスト」を吸引する機能が搭載されており、厚み50ミリまでの素材(各種成型品など)にも安定したプリントを実現する。サイズは300×420ミリ、最高解像度は1,440×1,200dpiでバリアブルドットにも対応した高画質プリントを実現。フルカラーと白のプリントを一工程で行うことでA3サイズを4分で高速プリントできる。また、クリアコート(光沢仕上げ)や高精度な重ね合わせプリント(厚盛プリント)による高付加価値プリントも可能となっている。
 「『UJF-3042』では、スマホカバーやメニュー木札、アクリル素材などに使用している。また、最近は目線で使用する高画質の巨大幕やバナーの受注が増えており、『JV5-320S』も活躍している」(山林専務)

signa_chu4.jpg 「インクジェット出力の可能性を追求する」をキャッチフレーズとする同社では、大型ビルボードや横断幕などの「サイン屋外広告」、バナータペストリーやフラッグなどの「店舗SP・販促ツール」、商業施設・ミュージアム・イベント展示会などの「空間演出・インテリア」、各種記念品ノベルティなどの「販促品・工業製品・建材」など、多岐にわたる分野のインクジェット出力を行っている。
 また、同社では単なる受注生産だけでなく、多目的看板の「置くだけビニ看」や床広告の「置くだけラバー」、店舗ウインドウの「縦型ブラインド」をはじめ、印刷業界のSP活動をサポートする様々なアイテムを開発しているので、紙メディアだけでなく、新たな展開としてクライアントに提案してみる価値はありそうだ。
 詳細はホームページ(http://www.signartec.co.jp)で紹介されている。

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