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モリサワ相談役の森澤嘉昭氏、中国印刷技術協会の「永久顧問」に招請

2014年1月6日

創業者・信夫氏の意志を継ぎ、技術・文化的交流を深める

 (株)モリサワ相談役の森澤嘉昭氏がこのほど、中国印刷技術協会(于永湛理事長)の「永久顧問」として招請された。中国印刷技術協会は2013年11月28日、理事会において森澤氏を同協会の「永久顧問」として招請することを決定。これを受諾した森澤氏は、11月29日に北京市内の「職工之家」で開催された第12回「畢昇印刷技術奨」表彰大会に出席し、于理事長から招請書を受け取ると約300名の大会参加者から万雷の拍手で歓迎された。今回の「永久顧問」招請は外国人初で、政治的に日中間が対立姿勢を強めている状況の中では異例のこと。中国印刷技術近代化に情熱を注いできた森澤信夫氏の意志を継いで技術・文化的交流を深めてきた森澤嘉昭氏に対する最大級の感謝の意が込められている。

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中国印刷技術協会から永久顧問の招請書を受け取る森澤氏(左)(右は中国印刷技術協会の于理事長)


 中国印刷技術協会と(株)モリサワの交流の歴史は長く、とくに1980年代後半からは印刷人表彰制度のための奨励基金を寄贈して「森澤信夫印刷技術奨」を設立したのを中心に、モリサワからの文字組版技術や機械製造技術の供与、印刷教育事業支援のための奨学金、そして文化的な面では北京の印刷博物館支援や森澤嘉昭氏の北京印刷学院客員教授への就任など、様々な形で交流を活発化してきた。
 于理事長は表彰大会の挨拶の中で、森澤嘉昭氏が父・信夫氏を継いで誠心誠意これらの事業の成功に努力してきたことに感謝の意を表した上で、「外国人として初めてで異例の『永久顧問』招請は、今までの実績をさらに前進させてもらうための『プラットフォーム』としても考えている」と述べている。

           ◇         ◇
 
morisawa_china.jpg モリサワの創業者である森澤信夫氏が「中国印刷業界の振興促進に役立てていただきたい」と中国印刷技術協会へ個人名義で寄贈した50万元が奨励基金となって、1986年11月、中国初の本格的な印刷人表彰制度が誕生した。この制度は中国でも異例なことに、外国人でありながら個人の名をそのまま冠して「森澤信夫印刷奨」と命名。永年、中国の印刷技術近代化に情熱を注いできた森澤信夫氏の好意に対して中国側も最大級の歓迎の意を表したものと言える。
 そして翌年の1987年11月に第1回「森澤信夫印刷奨」表彰式が挙行され、以来、2年に一度、2005年まで計10回の表彰式が開催された(第8回から第10回までは、名称を「森澤信夫印刷技術奨」として開催)。その栄に浴した計150名におよぶ受奨者のほとんどが従業員数千人規模を誇る印刷会社のトップとなり、中国印刷業界で大成功を収めた重鎮となっている。
 一方、「畢昇印刷技術奨」は、11世紀の中期に粘土で型を作り、それを焼き固めた「泥活字」を発明した畢昇の功績に因んで命名された中国印刷協会の最高に栄誉ある奨。1978年に「森澤信夫印刷奨」と同時に発足して2年に一度挙行されているが、「森澤信夫印刷奨」が若年層の成長、奨励を目的としているのに対し、「畢昇奨」の対象者は60歳以上で印刷関連の永年の功労と貢献によって決定される。
 しかし、「森澤信夫印刷奨」が2005年に終了した後は、その基金を投入して「畢昇印刷優秀新人奨」が創設され、ここでは現在も「森澤信夫印刷奨」の意志を受け継ぐ形で運用されている。
 森澤氏は、「森澤信夫印刷奨」誕生当初について次のように振り返る。
 「父・森澤信夫は、戦前から非常に中国が好きだった。中国の印刷業界は、いまでこそ発展を遂げているが、およそ30年前の当時は技術を伴わない大変な業界だったと言える。そんな中、森澤信夫は、『中国の印刷近代化の遅れを取り戻すには、指導者となり得る埋もれた優秀な人材を発掘することが重要』との考えから奨励制度の設立を提案し、50万元の寄贈を申し入れたわけだが、第1回表彰式で長老の表彰があったことに父は憤慨し、『これからの業界を支える若年層の成長、奨励』という当初の思いを改めて申し入れ、第2回目からはその意志に沿った表彰制度となった」
 また、今回の「永久顧問」招請について森澤氏は「父・信夫、私・嘉昭に続き、現社長の森澤彰彦、常務取締役の森澤武士も書体を通じて中国印刷業界と様々な関係を築いている。森澤家3代にわたって中国印刷業界との交流を深めていることが高く評価されているようだ」との認識を述べ、改めて、今後も様々な関係を築きながら、中国印刷業界の発展に貢献していく考えを示した。
 また、森澤嘉昭氏の長男である森澤武士常務取締役は、「政治的に日中間が対立姿勢を強めている状況の中、日本人である父・嘉昭が中国から永久顧問に招請されたのは異例のことだと思う」とした上で、「当社は2012年にフォントの多言語対応事業において、北京漢儀科印信息技術有限公司と業務提携し、フォントライセンスシステム『モリサワパスポート』に中国語フォントを搭載した。本来ならば苦難を強いられるであろうライセンス契約も、祖父・信夫、父・嘉昭が中国印刷業界とビジネス以外にも文化的な交流を進めてきてくれたおかげでスムースに実現することができたと思っている。今後もその意志を受け継ぎ、日中印刷業界の交流、振興発展に貢献したい」と語っている。

【中国印刷技術協会・于永湛理事長の挨拶】

 中国印刷技術協会は昨日、第7回理事会を開催して日本の(株)モリサワの森澤嘉昭先生を中国印刷技術協会の「永久顧問」として招請することを満場一致で決定した。このお招きの決定に応えていただき、森澤先生には今日の畢昇奨授与にあわせて、わざわざ北京に来ていただいた。先生は80歳を迎えられるが、このようにお元気なお姿である。先生は中国印刷界の古い友人であり、我々の協会とも大変親しく交流を続けてきていただいた。(株)モリサワの社長と会長を務められたが、父上で創業者の森澤信夫先生は長生きされ、2000年4月に100歳で亡くなられた。
 森澤ご家族は日中印刷業界の交流および我々業界の人材の育成、機械技術の供与、そして博物館支援など、多大な支援をしてくださった。なかでも1986年に信夫先生が自己資金を拠出して設立し、嘉昭先生が日本側の責任者として運営した「森澤信夫印刷技術奨」は設立趣旨の通りに中国印刷界の成長と日中友好関係の強化に大きな役割を果たした。この奨は2年ごとに北京で授奨大会が行われ、2005年までに計10回を開催し、表彰者は計150氏に達した。
 今回の畢昇奨受奨者である許文才教授、郭全氏は当初の「森澤信夫印刷技術奨」の受奨者であり、本日出席された当協会理事の中にも数名がこの奨を受奨、また多くの人が企業の管理、指導者となって全国で活躍している。森澤信夫先生、嘉昭先生および(株)モリサワに改めて心から感謝の意を申し上げたい。
 森澤先生の「永久顧問」への招請は、ひとつのプラットフォームとして考えられると思っている。先生には、プラットフォームを用いて日中印刷業界の交流と協力をさらに推進し、双方の繁栄に一層の貢献をしていただけることを期待している。

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