FFGS、世界初のSDカード方式「プロセサーのリモート診断」〜XP-940R/1310Rシリーズ
2013年5月9日
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)(以下、FFGS)が提供する環境対応サーマルCTPシステム「ECONEX II」の中核をなす高機能プロセサー「XP-940R/1310Rシリーズ」の市場導入が500台を突破した。FFGSでは、システム機器の技術サポートを行う子会社であるFFGSテクノサービス(株)(本社/東京都江東区、蒲生秀三郎社長、以下、FFGST)と協働し、メンテナンスメニューの拡充を図っている。そのメニューは、トラブル回避の有用性や信頼性、作業の手軽さにより、多くの現場で高く評価され、導入検討中のユーザーからも「ECONEX稼働時の大きな安心につながる」と注目されている。
今回、世界初のSDカードを使用する「プロセサーのリモート診断」について、概要やメリットを紹介する。
「動いてあたりまえ」と思われがちなプロセサーが、予期せぬトラブルで停止してしまうと、刷版工程のみならず、印刷や後加工にも想像以上のロスが発生し、クライアントの信頼を失ってしまうことにもなりかねない。そんな致命的な事故を防ぐには、日頃からプロセサーの稼働状態を正確に監視しておくことが重要だが、多忙な現場でチェックし続けるのは難しく、メーカーが毎日、現場を訪れるのも現実的ではない。そこで富士フイルムでは、稼働時の情報を機器本体に記録しSDカードにダウンロードできる新プロセサーを開発。そのデータをFFGSTの集中管理センターで分析し「リモート診断」や「メンテナンス」を実施するといった独自のサポート体制を構築した。
XP-940R/1310R本体内に記録された稼働時の様々なデータをSDカードにダウンロードし、メールでFFGSテクノサービスへ送信すると、現像液のコンディションやモーター、ローラー、センサー等の消耗度が素早く正確に解析され、診断書が提出される。
◇ ◇
「プロセサーのリモート診断」によるメリットは以下の通り。
▽何かあっても最短で対応可能
リモート診断で予防保全をしておけば事前に部品の消耗度が検知できるため、プロセサーの突発停止が避けられる。もしも故障が発覚した場合でも、データ解析によって故障箇所をある程度特定でき、必要な部品を持参できるので、修理が最短で完了する確率が格段に高まる。
▽作業はメールの送信だけ
刷版現場の担当者は、機器本体に貯められたデータをメールに添付して送信するだけ。日常業務にほとんど負荷がかからない。データ送信をあえて手動操作にすることで、セキュリティーに万全を期している。
▽診断は迅速かつ正確
インターネットで送信されたデータは、即座に集中管理センターで分析され、翌々営業日には診断書が届く。
[診断の手順]
(1)送信されたデータから、プロセサーのコンディションを、FFGSTの専任担当者がプロの目で一次分析する。
(2)現像液の状態やモーター、ローラー、センサー等の消耗度などを診断し、レポートにしてユーザーに提出。部品の消耗が発見されれば交換を提案。さらに大きな問題があれば修理を実施する。
▽余計な投資は不要
ECONEXシステムの最新プロセサー「XP-940R/1310Rシリーズ」の内部に張りめぐらせた高精度なセンサーが、稼働時の様々な情報をリアルタイムで捉え、本体内のSDカードに記録する方式なため、新たな設備投資は一切不要。
▽ニーズに応じて選べるメニュー
購入後1年以内に「無料で1回」スポット診断が受けられる特典付き。その後は「年間保守契約」「診断パック」「スポット診断」、その他オプションの中から要望に合わせて最適なメンテナンスメニューを選択できる(有料)。