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InSite中核で展開、日本版MarketMover始動 〜コダック 郡正也氏に聞く

2011年3月15日

kodak_kori.jpg 「ソリューションプロバイダー」を標榜するコダック(株)(松浦規之社長)は、その思想をひとつの形にした営業支援のプロフェッショナルサービス「MarketMover(マーケットムーバー)」を2月から開始した。同サービスは、コダックのWeb to Printソリューションのインサイトを導入している印刷会社が、そのクライアント企業の個別のニーズに最適化したWeb to Printソリューションをコダックと一体となって提供するというもの。印刷会社とクライアント企業が抱える課題に対し、最適なサービスを提供するために必要なワークフローを構築・カスタマイズし、印刷会社におけるビジネスの優位性確保に貢献するのが狙いだ。そこで今回、同サービスのプロジェクトを統括するソリューション本部ワークフロービジネスデベロップメント課の郡正也課長に、サービス立ち上げの背景や概要などについて話を聞いた。

北米から欧州、アジアへ展開

 「マーケットムーバー」は、コダックがワールドワイドで展開する営業支援のプロフェッショナルサービス。2010年からの北米でのサービス開始を経て、欧州、アジアパシフィックへと順次展開。とくにアジア地域では印刷先進国である日本およびオーストラリアでサービスの先行運用が開始され、日本では2月からスタートしている。
 このサービスの基本的な考え方は、従来の製品販売提供にとどまらず、コダック製品を使ってビジネスを展開するユーザーが、より良い形でその製品を運用し、新しいビジネスを創造、あるいは社内生産工程の合理化を達成することを支援するというものだ。「顧客満足度を高める戦略的サービスとは何か?」「顧客との関係性を強化するサービスとは何か?」といった印刷会社とクライアント企業が抱える課題に対し、最適なサービスを提供するために必要なワークフローを構築・カスタマイズし、「印刷会社におけるビジネスの優位性確保に貢献する」というのが基本思想である。
 先行してスタートした北米の事例では、経営分析などを含めた企業コンサルティング的なアプローチも行われている。また、キャンペーン全体を統括してハンドリングできるインサイトの新しいモジュールのテスト運用も始まっていることから、キャンペーンを企画して、それを実施するには、どのようなセグメント・ターゲット層に、いかにアプローチし、その効果はどうだったのかといった、いわゆるプランニングからアウトプットまでのビジネス全体を最適化するサポートも行われている。ここではコダックのデジタルプリンティングソリューションが大きく関わるケースが多い。
 一方日本では、多少事情が異なる。前述のインサイトの拡張機能も完全リリースされているわけではない。そこで現時点における我々の「強み」を考えた場合、その答えはやはり100社を超える導入実績をもつWeb to Printソリューション「インサイト」だった。インサイトユーザーに対して、立ち上げ・運用の最適化を支援するのが日本版マーケットムーバーサービス第1弾の「肝」である。
marketmover.jpg

瞬発力・スピード感あるサービス目指す

 100社を超えるインサイトユーザーの中で課題として見えるのは、発注者とのコミュニケーションツールとしての機能がうまく運用できていないユーザーが多いということ。制作と製版、製版と工場といった社内運用ではうまく使いこなしているユーザーは多く、また発注者との間でもFTPサーバーの代替、いわゆる入稿ツールとして運用しているケースはあるものの、なかなか、それ以上の使い方を自発的に発注者へ提案できているユーザーはそう多くない。そこで「マーケットムーバー」では、発注者とのコミュニケーションを含め、インサイトの能力を最大限に発揮できる運用の最適化を印刷会社とクライアント企業との間で立ち上げることをサポートしていく。マーケットムーバーサービス第1弾として「インサイト」「プリナジー」「カラー」の3本をサービスメニューに挙げているが、我々が考えるサービスの根幹は、あくまで印刷会社とクライアント企業を繋ぐ「インサイト」である。
 ユーザーそしてその先の発注者のビジネス形態は多種多様である。言うまでもなく、すべてに有効な平均値的な提案は難しい。そこで今回は1社のクライアントをターゲットとして選定して進めていく。同サービスはエントリー制。すでにそのエントリーを受け付けており、ビジネス内容の精査段階に入っている。
 当社のスタッフは、営業技術、販売推進、製品担当の各部署から代表者を選抜し、プロジェクトチームを結成。複数のユーザーに対して短期間、かつ同時進行で進めていく。ユーザーのビジネスが日々変化する中、サービスには瞬発力・スピード感も重要だと認識している。
 サービスは、1社1件のターゲットに対し、インサイトの運用設計、構築、提案サポートなど、システム仕様の範囲内で実施する営業支援サービスは無償。さらに、アーキテクチャ設計や環境構築、インサイト機能拡張カスタマイズ、MIS接続などの個別インテグレーションサービスは有償となる。

「成功体験」を提供

 我々は今回、あくまで「インサイト」を中核にしたサービス展開を想定しているが、そのインサイトの後ろにはプリナジーワークフローがあり、出力機がある。つまり、このサービスは決してインサイトだけで切れることはない。インサイトによる業務フローを改善した場合、自動化をはじめとしたプリナジーによる生産工程の最適化が必要になる。また、オフセット印刷、デジタル印刷などの様々なアウトプットが必要になれば、印刷会社の生命線とも言えるカラーマネージメント、色品質が要求される。この一連の流れを包括的にサポートしていくのがマーケットムーバーの全体像だ。もちろん、プリナジーおよびカラーマネージメントに問題を抱えるユーザーに対しては単独でのサポートも展開していく考えだ。
 クライアント1社をターゲットに、運用の最適化を作り込んでいくことで、結果、ユーザーが成功体験できれば、アプローチの方法から業務フロー全体の構築までがひとつのノウハウとして蓄積される。あとは他のクライアントへそのノウハウを水平展開していくことで顧客満足を高め、印刷会社としてのバリューを高めていただく。その実現が、ひいては我々のビジネスの成長に繋がるものと確信している。

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