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ミリアド、DMの差別化を支援〜キュリアで新たな価値を付加

 (株)ミリアド(本社/東京都渋谷区、樋口清政社長)が提供する「QLEAR(キュリア)」は、集客効果を高めるオリジナルQRコードの作成と、専門知識がなくても簡単にキャンペーンコンテンツなどをWeb上で制作できる日本初のサービスだ。2019年のリリース以降、新たな機能を搭載するなど、常に進化を遂げてきたキュリアは、印刷会社など200社の導入実績を誇っている。さらに、これまでに制作されたコンテンツは、累計で7,000件を超えており、その中には、ダイレクトメール(DM)を媒体とした事例(800件)も含まれている。今回、同社・樋口社長と髙橋美和氏に、キュリアを活用したDMによる差別化戦略などについて聞いた。

 キュリアは、スマートフォンの標準機能で読み込み可能なデザイン性の高いオリジナルQRコードやNFCシールの作成、スマホサイトやフォーム、キャンペーンコンテンツ(ガチャやスクラッチなど)を「誰でも」「最短1分で」「作りたい放題」で作成できるサービス。2019年5月のサービス開始以降、多くの企業が「QLEAR」を採用し、集客率向上につなげている。オリジナルの半透明QRコードは、従来の白黒のQRコードと異なり、背景画像に合わせて透過させたQRコードを作成することができる。これによりユーザーが直感的にコンテンツの内容を判断できることから、アクセス数UPに効果を発揮する。
 
さらにキュリアでは、オリジナルQRコードにリンクするコンテンツ制作を導入企業で簡単に行えることも導入数増加の要因となっている。

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オリジナルQRコードの作成が可能

積極的に新機能を開発・搭載

 2020年4月には、バリアブル印刷への対応を実現する「パスコード機能」の提供を開始。これによりDMにキュリアで制作したコンテンツと組み合わせることで、開封率だけでなく、顧客の行動履歴を追うことも可能としている。さらに2021年2月には、この機能のバージョンアップを実施。これにより「シークレット(パスコード)機能」を活用すると、鍵をかけた会員向けサイトやフォーム・アンケート、キャンペーンコンテンツなどを、卸取引用、リピーター専用、会員等、特定のユーザーだけがアクセスできる特別なWebコンテンツを運用提供することが可能となる。さらに今夏には、バリアブルQRコードへの対応を図るなど、常に進化を続けている。

リアルタイムで行動履歴を把握

 そのキュリアは、DM用途にも広く活用されている。あるクリーニング店舗の事例では、既存顧客のリピート率向上や新規顧客の獲得、さらには若年層への販促や閑散期の来店促進をキュリアで実現している。

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クリーニング店舗事例データ

 同キャンペーンでは、キュリアを使用し、抽選で割引特典が得られるDMを作成したもの。キャンペーン開始当初の昨年2月の参加率は2.4%であったが、12月には、参加率が17%にまで上昇している。月を追う毎に参加率は増加していたのだが、5ヵ月後の7月には、参加率が前月を下回ることがあったという。そこで告知内容を改めて検討し、再度、キュリアを活用したキャンペーンDMを制作。その効果は、すぐに現れ、翌月にあたる8月は、参加率10.4%にまで引き上げている。キャンペーンが行き詰まった状況になった場合でも迅速に対応できる。つまり集積したログをリアルタイムで管理・把握し、改善に反映させることもキュリアの特長の1つと言える。
 
 導入ユーザーは、コロナ禍でも、世代を問わず多くの利用者を獲得できたことを評価しているという。

 「参加率を上げて、かつ利用者の行動履歴を把握し、より具体的な次のマーケティングプランを作成・実践できた事例である」(樋口社長)

開封率向上とは異なる機能〜新たなデータ分析に応用

 「開封率を高めて販促につなげていく」というのがDMに求められる機能といえる。しかし、髙橋氏は、これとは別の観点からキュリアの新たな可能性について事例をもとに紹介してくれた。それは、ある食品メーカーのクライアントに対し、印刷会社が手がけた健康食品の新商品キャンペーンだ。

 この食品メーカーが展開してきたキャンペーンでは、これまで数十万単位でDMを作成し、発送していた。しかしコロナ禍の現在では、事務局の設置・運営やハガキの仕分けなど、人が介在する作業が多く、感染リスクを高める可能性がある。そのため印刷会社は、キュリアを活用したWeb上での応募を併用した新商品キャンペーンの手法を提案。その結果、ハガキとWebからのキャンペーン参加は、ほぼ同等であったという。

 これまでハガキだけのキャンペーンしか展開していなかったクライアントであったが、キュリアを活用したDMに対する評価として、Webから応募した時間帯が明確に確認できることを挙げているという。

 一見、応募した時間帯がリアルタイムで確認できたとしても、販促につながる要素は少ないと思われるが?橋氏は、その効果を次のように説明する。

 「クライアント側では、新商品が健康食品であることから、そのターゲットとしてシニア世代を想定していた。しかし、Webからの応募履歴では、早朝と深夜の時間帯に集中していることが確認できた。この結果からクライアント側では、オンタイムで働いている現役世代からの応募が多かったという仮説に至った。そのクライアントでは、これまで現役世代をユーザーの対象としていなかったため、今回、収集したデータを踏まえ、新たなターゲット層へのアプローチを検討するようになった」

 応募した時間帯から、その利用者層を割り出し、これまでのターゲットとは異なる顧客層の獲得につなげていく。これまでのDMでは、見出すことができなかった効果をキュリアでは提供することができた。

 「開封率を上げるという機能に直結するものではないが、展開中のキャンペーンがどのように見られているかなどのログを集積していくことで、より開封率を高めるデザインなどに応用してもらえるはず」(髙橋氏)

 若年層は、気になるキャンペーンでもハガキによる応募を煩わしく感じ、そのため離脱するケースがあるが、Webによる応募については、スムーズに参加することがある。キュリアは、紙媒体と融合することで、応募などの行動のハードルを低くすることができる。

コロナ禍のイベント開催にキュリアで貢献

 フードコートの集客促進用のキャンペーンでは、キュリアを使用したDMを作成している。同キャンペーンでは、コロナ禍によって減少した集客を取り戻すことを目的に実施されたもの。同キャンペーンは、キュリアからアクセスすると抽選で300名に500円分の食事券が当たる企画となっている。キュリアを印刷したDMは、3,000通投函され、閲覧数は820件、抽選者は654件、そしてクーポンの利用率は、80〜90%という高い値を残している。

 このDMの成果としては、まず届いたDM自体がどれだけ閲覧されているか、また、どれだけの人が抽選に参加しているかをリアルタイムで確認できること。加えて「当たり」を獲得した人数も把握できるため、イベント当日の来場者数の予想がしやすくなり、感染防止対策のヒントとしても活用できるようになる。

 コロナ禍でのイベント開催にとって感染防止対策は必須となる。これは来場者だけでなく、イベント主催者側のスタッフも該当する。そのためイベント参加者数がある程度想定できれば、会場の設営や配置スタッフの人数などを参考に安心・安全な設営が可能となる。

印刷会社の事業ドメイン拡大をキュリアで支援

 これまで印刷会社は、DMの印刷のみを受注するケースがほとんどで、そのため価格競争の波にのまれることも少なくない。しかし、キュリアを活用することで、DM自体のデザイン性やログデータ収集といった新たな付加価値をクライアント側に提供できるようになる。
 
 「キュリアは、他社との差別化戦略となり印刷物自体の囲い込みだけでなく、イベント自体の企画・運営にまでビジネスの領域を拡大できるようになる。当社は、印刷会社の事業ドメインを拡げるツールとして、今後も新たな機能を開発/提供していく」(樋口社長)

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