PJweb news

印刷産業のトレンドを捉える印刷業界専門紙【印刷ジャーナル】のニュース配信サイト:PJ web news|印刷時報株式会社

トップ > 視点の行方 > 2015年度 電子書籍市場規模は1,584億円
視点の行方

2015年度 電子書籍市場規模は1,584億円

印刷ジャーナル 2016年8月25日

 インプレス総合研究所は、電子書籍市場の動向を調査し、電子書籍に関する調査結果を発表した。
 それによると2015年度の電子書籍市場規模は1,584億円と推計され、2014年度の1,266億円から318億円(25.1%)増加している。電子雑誌市場規模は、242億円(対前年比66.9%増)と推計され、電子書籍と電子雑誌を合わせた電子出版市場は1,826億円となった。
 2016年度以降の日本の電子書籍市場は、今後も拡大基調で2020年度には、2015年度の1.9倍の3,000億円程度になり、電子雑誌市場規模480億円と合わせた電子出版市場は3,480億円程度と予測される。
 2015年度の電子書籍市場規模のうち、コミックが前年度から254億円増加の1,277億円(市場シェア81%)、文字もの等(文芸・実用書・写真集等)が同65億円増加の308億円(同19%)となっている。
 有料の電子書籍利用率はスマートフォン調査で16.5%、PC調査で14.6%と、それぞれ昨年から1.0ポイント、1.1ポイント増加している。無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用が拡大しており、無料マンガアプリ/サービの利用率は、スマートフォン調査で28.6%(前年から3.2ポイント増)、PC調査で14.1%(同0.8ポイント増)となっている。こうしたアプリは、無料連載でユーザーを集め、広告収入と有料販売や課金でマネタイズするなど、いくつかのビジネスモデルを組み合わせて設計されている。
 2015年度のマンガアプリ広告市場規模は前年の2.9倍である41億円となり、引き続き無料マンガアプリの広告市場は拡大が見込まれ、2016年度は2015年度の約2倍の85億円に達すると予測している。スマートフォン調査によると、無料マンガアプリの利用頻度は、「1日に1回以上」が30.4%、「週に1回以上」利用するユーザーは、62.5%と高く、ユーザーが習慣として利用していると考えられる。
 また、利用している無料マンガアプリやサービス名は、スマートフォン調査においては「comico」が30.7%で最も高く、「LINEマンガ」が27.0%、「少年ジャンプ+」が12.8%、「マンガボックス」が12.3%。一方、PC調査では「LINEマンガ」が31.0%で最も高く、「comico」が27.3%、「Yahoo!ブックストア」が24.4%、「少年ジャンプ+」が16.5%と続いている。