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 さて、昨今は生成AIを活用した技術が注目を集めているが、印刷製造工程においても、人が判断していた要素をAI(人工知能)の活用で効率化する試みや、省力化、あるいは工程間を繋ぐロボット技術の活用も目立ち、印刷工程においてもこれら最新のテクノロジーが現実のものとして活用される時代の到来を感じさせる。

 一方、労働人口の減少にともなう人手不足が深刻化する中、印刷業界では消費者ニーズの多様化にともなう印刷物の多品種・小ロット化・超短納期対応という大きな流れがある。印刷会社は、その小ロットジョブを「如何に効率良く処理し、コスト競争力を維持しながらニーズに応えていくか」という課題への対応が迫られている。この状況を踏まえ、メーカー・ベンダー各社からも、「印刷工程全体の自動化、省力化を高度なレベルで実現する」、いわゆる印刷工場の「スマートファクトリー化」という将来像が提示され、その実現においてAIやロボット技術を活用したソリューションは今後、必要不可欠になることが予想される。

 そこで今回は、実用段階に入った2つのロボット技術活用のソリューションにフォーカスし、その現状と今後の可能性に迫る。

エコスリー、ロボット活用でプリプレス工程を省力化[Robot Loader]

 プリプレス工程のファクトリーオートメーション化(FA化)を提唱するエコスリージャパン(株)(岡本勝弘社長)は、労働力不足に悩む印刷業界に対し、CTP工程からのアプローチとして「仕分け作業」「プレート装填」の自動化・省力化を提案。日本国内でもすでに納入実績のある「プ... 全文を読む