エコスリーブランド「アズーラ」国内第1号導入
速乾印刷で品質向上へ〜印刷コンサル「E-SAP」も採用
茨城県水戸市に本社を構える(株)あけぼの印刷社(山田周社長)は、エコスリージャパン(株)(岡本勝弘社長)の速乾印刷対応現像レスCTPプレート「アズーラ」を導入。今回「アグフア」から「エコスリー」へブランド変更してから初めての採用となるため、エコスリージャパン・岡本社長から山田社長に記念品が贈られた。同社はアズーラ導入に加え、速乾印刷効果を最大限に発揮するためにエコスリーが注力する印刷コンサルティングプログラム「E-SAP(ECO3 Sustainable Assist Program)」の取り組みも開始。今回、山田社長をはじめ、製造部の倉原秀基部長、印刷グループの木村達也主任に採用の経緯や効果について聞いた。
アズーラ速乾印刷の導入経緯
「アズーラ」導入のきっかけについて倉原部長は、「我々の課題のひとつとして印刷の品質を上げたいと考えていた。そこでお付き合いのあるメーカーへ相談、テストしていた中、エコスリーの営業と知り合った」と振り返る。
「近隣の印刷会社でもエコスリーのプレートを採用していたため、見学したところ非常に品質が良く、刷り出し時の乾きも良かった。詳しく聞くと、エコスリーの『E-SAP』で指導してもらっているということで、我々の抱えている課題解決に向けて提案してもらいテストを実施。その結果も良く、導入に至った」(倉原部長)
シャロウバレー砂目技術×ガム洗浄方式プレートによる効果
アズーラはガム洗浄方式の現像レスCTPプレート。シャロウバレーという浅くて細かなエコスリー独自の砂目構造によって水とインキを極限まで絞って速乾印刷を実現できる。現在あけぼの印刷社では、パウダーを10%削減して運用しており、今後はさらに10~15%削減を目指す。木村主任は「他の会社のように速乾印刷を実現していると自信をもって言えるようになりたい」と話す。
プレート選定の中で機上処理版を検討したこともあったという。木村主任は「品質向上以前に、うまく運用ができず、メーカーの技術者の指導通りに作業しても現像カスなどの問題が絶えなかった。さらに、そうした問題について納得いく回答も得られない状態で機上処理版に舵を切るのはリスクが高く、ならば現像有のプレートのままでいいとさえ思っていた」と語る。結果として、アルカリ現像を必要としないガム洗浄方式のアズーラが環境対応でありながら高い印刷適正もあることから同社のニーズにマッチした。