印刷通販ビジネスにおける差別化戦略として普及し始めた請求書払い（掛売）サービス。このサービスを支援するのが（株）ラクーン（本社/東京都中央区、小方功社長）が提供するBtoB掛売り・請求書決済代行システム「Paid（ペイド）
http://paid.jp」だ。すでに多くの印刷通販サイトでの導入実績もあり、導入した印刷通販サイトでは、これまで先払い決済に不安を感じ、利用を躊躇していた顧客の獲得や請求業務のアウトソーシングによる効率化を実現している。
この「Paid」とは、企業間取引における与信管理から代金回収業務までの全てを代行し、未入金が発生した際にも100%代金を保証するBtoBクラウド型決済サービス。2011年10月のリリース以来、現在までに900社以上の導入実績を誇っている。すでに印刷会社でも90社以上、さらに近年では印刷通販サイトでの導入も進んでいるという。
印刷通販サイトが「Paid」を導入するメリットについて同社・石井俊之副社長は「請求業務の効率化」を挙げる。
「印刷通販ビジネスは、取り扱う商品アイテムが多く、さらに少額の受注物件を集めることで全体ボリュームを上げていくというのが特徴。そのため受注件数が多ければ多いほど自社で請求書を発行・発送し、入金確認までを行うことは、かなりの負担になるはず。さらに未入金が発生した際には督促などの余計なコストが生じてしまう。しかし『Paid』を導入すれば、これら業務の全てを当社が代行するので業務の効率化が図れる」（石井副社長）
そしてもう1つのメリットは「未回収リスクのない取引」だと石井副社長は説明する。
「ネットを介したビジネスである印刷通販の場合、これまでのリアル営業と異なり、顔が見えない商取引が中心となる。そのため与信管理の問題から取引に不安を感じて受注を断るケースが多々あったと思われる。しかし『Paid』では、仮に未回収物件が発生しても当社が100%保証するので安心して受注できる。この保証ニーズが印刷通販だけでなく、多くのネットビジネスで受け入れられている」（石井副社長）
ネット通販ビジネスで高まる掛売決済へのニーズ
従来、印刷通販をはじめ、ネット通販の多くは先払いやクレジットカード決済方法が主流であった。しかし一般的なBtoBでの取引では、掛売決済が当たり前であり、ネット通販でも掛売システムへのニーズが高いと石井副社長は断言する。同社が独自に実施した調査では、BtoBのネット取引の場合、利用者の7割は掛売決済を望んでいるという。また利用者が希望する決済方式がなければ、半数以上がサイトを離脱し、他のサイトで商品を購入しているという結果が出た。この問題を解決することが印刷通販ビジネス成功の鍵と言える。
請求業務の効率化、未回収リスクの排除といったシステム自体の機能性に加え、もう1つの導入効果が「かご落ち」への対応だ。この点について石井副社長は次のように説明する。
「当社の提供する『Paid』自体は、印刷通販サイトの集客に役立つシステムではないが、訪れた利用者を逃さない、『かご落ち』を防ぐ効果があると確信している。当社の調査でもわかるように先払いシステムでは、約半数の利用者を逃しているといえる。これは非常に無駄なこと。しかし当社の『Paid』を導入すれば、掛売ニーズへの対応だけでなく、『かご落ち』対策にも効果を発揮する」（石井副社長）
同社では、クライアント企業の要望に合わせ「Paid」をカスタマイズしたシステムとしての提供も実施している。料金形態については、初期費用及び月額基本費用は不要。発生する費用は、保証料として取引金額の3%を支払うだけ。
「当社のサービスの基本は、効率化の支援である。クライアント企業の現在ある業務フローの中に自然なかたちで『Paid』を入れ込むことが本来の姿である。そのためニーズがあれば、各社に最適なシステムとして柔軟な対応ができることも当社の強みである」（石井副社長）
