PJweb news

印刷産業のトレンドを捉える印刷業界専門紙【印刷ジャーナル】のニュース配信サイト:PJ web news|印刷時報株式会社

トップ > 特集 > パッケージ印刷ビジネス 2023:KOMORI、パッケージ進出を後押し

パッケージ印刷ビジネス 2023

特集一覧へ

KOMORI、パッケージ進出を後押し〜米国ユーザーがリスロンGX40アドバンス導入

印刷ジャーナル 2023年6月25日号掲載

 (株)小森コーポレーションの米国ユーザーであるWallace Carlson Printing社は、商業印刷からパッケージ印刷への事業展開にともない、このほどKOMORI製のリスロンGX40アドバンス(コールドフォイル付6色機)を導入し、稼働を開始している。このリスロンGX40アドバンスの導入により同社は、廃棄物の削減、効率化、高速印刷を実現し、革新的な印刷機だと高く評価している。

リスロンGX40アドバンス(コールドフォイル付)

 Wallace Carlson Printing社は、小売分野の製品カタログ、パッケージ、ダイレクトメールの 製作を専門に行っている印刷会社。同社のオーナー&CEOのAnn Turbeville氏とプレジデントのBrian Turbevill氏は、1984年に1台の印刷機と少しの資金で、Lightning printingとして夫婦で印刷業を始めた。

 設立当初は、Brian氏が印刷と営業を担っていたが、なかなか収益が上がらず、Ann氏は別の仕事に従事していた。しかし、10年が経過した頃、業績が安定し、今後の方向性が見えてきたことから、2005年にWallace Carlson社を買収。全事業をミネトンカに移し、発展してきた。

 その後、2015年にリスロンG40P(反転機構付両面8色機)を導入した。

Brian 氏

 Ann氏は「私たちにとって初めてのKOMORI機であった。このとても革新的な機械のおかげで商業印刷において競 争力をつけることができた。この8色機での経験が、新しいアドバンス機の導入につながっている」と話す。


パッケージへの参入を契機に業績が拡大


 次なるステップとしてパッケージ印刷に参入するために今回、リスロンGX40アドバンスを導入した。Brian氏は「私たちは以前から、成長拡大する分野としてパッケージ印刷に着目していた。リスロンGX40アドバンスの導入は、会社の成長に大きな変化をもたらした。それは、1台目の仕様に加え、UV仕様にしたことで、今までは印刷できなかった厚紙や様々な原反に印刷できるようになったこと。最新の技術によって、刷り出しから刷了まで安定した色で、ヒッキーのない、高品質な製品をお客様に提供できている」と導入の成功を語る。

Ann氏

 同社・COOのCharlie Cox氏は「私たちがリスロンGX40アドバンスを選んだ理由は、原反対応力と速乾性、そしてもちろん自動化に焦点を当てていたからである。より無駄なく、効率的に、そして圧倒的に速く生産でき、商業印刷と同じようにパッケージ印刷でも高い収益を上げている」と経営面での貢献を語る。

 リードプレスオペレーターのCaleb Bird氏は「アドバンス機は、色が安定している。PQA-Sの色調制御機能により、50枚ほどで色調整が完了する。500枚くらい印刷し、一度止めて再度150枚ほど印刷してみても、ほとんど色ブレがない」と色の安定性と損紙削減の貢献を評価。プリンティングコーディネーターのJim Hesch氏も同じく色の安定性を素晴らしいと語り、「車のカタログを印刷していた25年前に欲しかった」と最新機の技術進歩を評価している。

8色機での経験がアドバンス機導入につながった


先進の設備で顧客へ熱いメッセージ


 最後にBrian氏は、「私は自分の仕事が好きで、印刷業界で働くことをとても楽しんでいる。課題を解決することも好きで、素晴らしい印刷物を届けられることは魅力的である。KOMORIの印刷機は、とても革新的だと思う。これまで不可能だったことが、お客様に提供できるようになった。他のメーカーが、同レベルの機械を提供できるとは思えない。私が最高の気分になる瞬間は、完成した印刷物を眺め、トラックに積み込み、電話やメールでお客様に『もうすぐ届きますよ。楽しみに待っていてください』とメッセージを伝えるときである」と仕事への熱い思いを語った。