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視点の行方

2016年 世界LFP市場 出荷台数・出荷額ともに増

印刷ジャーナル 2017年4月5日

 IDC Japan(株)は、2016年の世界LFP(大判プリンター)市場における出荷実績を発表した。
 それによると2016年の世界LFP市場は、出荷台数、出荷額ともに前年比4%増の成長となった。
 2016年の出荷台数上位5ベンダーは、HP、キヤノングループ、セイコーエプソン、ローランドDG、ミマキエンジニアリングの順で前年と同様となった。
 HPは、大判CAD市場とラテックス製品において、ほぼ独占的ともいえる圧倒的シェアを有し、引き続きLFP市場全体のトップの位置を占めている。昇華型インクジェットプリンターやアジア太平洋地域市場といった成長分野/地域においてシェアが減少したものの、PageWide XL、高速UV硬化型プリンターが引き続き好調だったことで、全体で見ると出荷額シェアは増加した。
 キヤノングループは、2016年も引き続き世界第2位のLFPメーカーのポジションを維持。トナー方式プリンターへ注力したこと、UV硬化型インクジェット、そして競争の激しい水性インクジェットプリンターをリードすることで、CAD市場およびグラフィックス市場で高いシェアを確保した。
 セイコーエプソンは、出荷台数においても世界第3位のサプライヤーで、昇華型インクジェットプリンター市場で堅実な成長を示した。2016年後半には、エコソルベントで一定の回復を見せたが、ローエンド水性インクジェットプリンターの出荷台数が継続的に減少している。
 ローランドDGは、世界第4位のLFPサプライヤーであり、エコソルベント市場では30%近いシェアを確保している。
 ミマキエンジニアリングは、2016年世界第5位のLFPサプライヤー。同社は、エコソルベント、昇華型、UV硬化型インクジェットプリンター市場において強みを持っている。
 その他の傾向では、昇華型ソリューションへの関心が依然として高く、昇華型インクジェットプリンターの2016年出荷台数は、前年比13%増。エコソルベントインクジェットプリンターの2016年の出荷台数は、前年から8.5%の成長となった。エコソルベントプリンターの復調には、中国ベンダーが主に中国市場における出荷を拡大したことが大きく貢献している。
 また、UV硬化型インクジェットプリンターの出荷台数は、前年比15%の伸びを示し、2016年の明るい材料の1つとなった。