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視点の行方

2015年スマホ広告市場規模は3,717億円

印刷ジャーナル 2016年5月15日

 (株)CyberZは、(株)シード・プランニングのデジタル領域の市場・サービス調査機関であるデジタルインファクトと共同で、スマートフォン広告市場動向調査を実施した。
 同調査では、スマートフォン広告を「検索連動型広告」、「ディスプレイ広告」、「成果報酬型広告」の広告商品に分類し、年間スマートフォン広告出稿額を推計して、市場規模予測を算出している。
 同調査によると2015年の市場規模は3,717億円、前年比123.6%となった。
 スマートフォン広告商品別市場規模では、検索連動型広告市場が1,380億円(前年比115.0%)、ディスプレイ広告市場は2,225億円(前年比135.0%)、成果報酬型広告市場が112億円(前年比70.0%)。
 検索連動型広告は、スマートフォンユーザーの検索利用の定着による検索クエリ数の増加や、広告配信精度の改善などにより、1検索クエリあたりの広告収入が増加し、順調な成長が見られた。
 ディスプレイ広告は、ソーシャルメディア向け広告商品が充実し、動画広告やインフィード広告など、スマートフォンの特性を活かした広告商品が新しい広告主層を開拓し、投資意欲を高めた。これにより、前年に引き続き高水準の成長率となった。一方で、スマートフォン広告を出稿する大手広告主のプロモーション目的の変化や手法の高度化などにより、ディスプレイ広告商品の出稿先媒体や広告フォーマットに対する嗜好の変化が見られた。
 動画広告は、スマートフォンにおけるユーザーの動画視聴が定着し、スマートフォンならではの効果的な表現方法が可能な広告商品が数多く台頭し、ソーシャルメディアにおける動画を活用したプロモーションの活性化などにより、2015年は昨年対比272%成長と需要が大きく拡大している。
 成果報酬型広告は広告主の事業フェーズ移行による需要動向の変化や他の広告商品との競合性が高まり、前年に対して顕著な減少が見られた。
 2016年については、検索連動型広告が1,559億円、ディスプレイ広告市場が2,893億円、成果報酬型広告が90億円と予測。
 検索連動型広告市場は、広告商品の改善が進み、ユーザーの1検索あたりの収益性の改善が続き、市場規模を底上げしながら、好調に推移すると予想。また、ディスプレイ広告市場は、ソーシャルメディアを中心に、新しい魅力的な広告商品の登場が相次ぎ、引き続き高い成長率を維持すると予想している。