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視点の行方

BPO市場年平均成長率は2.4%

印刷ジャーナル 2016年1月25日

 矢野経済研究所が実施したBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場調査によると、BPO市場の2013年度から2019年度までの年平均成長率(CAGR)は2.4%で、2019年度には、4兆426億円(事業者売上高ベース)に達すると予測している。

 市場全体を、発注企業からシステム運用管理業務を委託され代行するIT系BPOと、その他の業務を委託され代行する非IT系BPOに分けて見てみると、IT系BPOの2013年度から2019年度の市場規模は、年平均成長率3.4%で推移し、2019年度には2兆3,700億円(事業者売上高ベース)に達すると予測。一方、非IT系BPOは、年平均成長率1.1%で推移し、2019年度には、1兆6,726億円(事業者売上高ベース)に達すると予測されている。

 IT系BPO市場におけるシステム運用業務は専門性が高く、簡単に内製化できる業務ではないため、非IT系BPO市場よりも高い成長率で推移する。また、データセンターへの投資額が大きいため、参入障壁が高く、高単価を比較的維持しやすいことも高い成長率を維持できる要因のひとつとなっている。

 非IT系BPOは、異業種からの参入企業の増加による価格競争の激化というマイナス要因こそあるが、人材不足の影響によって企業が外部のリソースに頼る傾向は強まっている。とくに利用が増えているのは中核業務をサポートするBPOサービス。この背景には、緩やかながらも景気回復の兆しが見え、企業がコア業務の拡大に意識を向けるようになっていることがある。

 2015年度は、「マイナンバー対応BPOサービス」の導入が進むと予測。また、人材不足の影響や外資系企業の日本市場参入などに伴うアウトソーシング需要が想定されることから、2015年度の非IT系BPO市場規模は前年度比1.4%増の1兆6,122億円を見込む。

 2016年度は、「マイナンバー対応BPOサービス」の利用が本格的に進むほか、2017年4月の消費税再増税前に企業基盤の整備を進める企業が出てくるとみられ、その際にBPOサービスの導入が進むことなどから、前年度比1.1%増になると予測する。

 2017年度は、企業において、東京オリンピックに向けた事業展開のための人材確保や少子高齢化の進展による労働力不足を補うことを目的とした人材確保の必要性が高まることで、BPOサービスの利用が増加する。さらに、銀行業界においては顧客の預貯金口座へのマイナンバー紐づけが2018年から可能になるため、一部の銀行が「マイナンバー対応BPOサービス」の導入に踏み込む可能性がある。

 2018年度以降は、外資系企業の日本市場参入などに伴うアウトソーシング需要が見込まれる中、グローバル標準に対応したBPOサービスを中心に利用が増加していくと予想でき、微増ながらも堅調に推移していくと予測。またマイナンバー対応BPOに関しては、証券口座保有者などのマイナンバー収集業務は収束していくものの、銀行口座のマイナンバー収集業務のBPOサービスを利用する銀行が出てくるものと考えられる。

※資料名:「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望 2015-2016」/体裁:A4判668頁/定価:15万円(税別)