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視点の行方

定額配信化が進むデジタルコンテンツ

印刷ジャーナル 2015年10月25日

 (株)インプレス(本社/東京都千代田区、関本彰大社長)のシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(株)と共同で動画配信、電子書籍、音楽配信のサブスプリクションサービス(定額制)利用に関する調査を実施し、その調査結果を発表した。
 同調査によると各デジタルコンテンツの定額制サービスの利用率(無料期間の利用含む)では、動画配信が11.8%、電子書籍が5.7%、音楽配信が6.4%と、電子書籍や音楽配信と比較して、動画配信の利用率が高くなっている。一方、1年以内の都度課金の利用率を見ていくと、動画配信の4.0%に対して、電子書籍は9.8%、音楽配信は8.6%と定額制サービスの利用率とは逆の結果となっている。
 定額制サービスについて性年代別の利用率をみると、動画配信では男性20代(20.2%)、男性30代(20.2%)、男性10代(17.1%)の順に高く、同様に電子書籍・雑誌では、男性20代(9.5%)、男性30代(8.7%)、女性10代(7.9%)の順、音楽配信では男性10代(12.2%)、男性20代(11.9%)、女性20代(9.8%)の順となっている。
 今後の定額制サービスの利用意向について「利用したい・利用し続けたい」という回答は、動画配信で6.3%、電子書籍・雑誌が4.8%、音楽配信が4.1%となっている。
 一方、9月から日本でのサービスが開始された世界的な動画配信サービスであるNetfixについて利用意向をみると、「無料体験中」は2.3%、「利用したいと思う」が3.5%、「興味はある」は12.9%で、合計で18.6%が利用意向や興味を示しており、とくに男性20代や30代での比率が高くなっている。反対に「Netfixを知らない」は70.3%で、とくに20代以上の女性では概ね80%と高くなっている。Netfixの認知度は男性20代や30代を中心に高く、これらの年代での利用意向や興味が高い結果となった。
 一方、定額制サービスの利用意向のない人や興味を示さない人にその理由を聞いたところ、ジャンルによって大きな違いが判明した。動画配信を利用しない理由では、「無料のコンテンツのみで楽しめる」が47.4%と高く、Youtubeに代表される動画共有サイトの影響が大きいと見られ、以下は「毎月お金を支払いたくない」(37.1%)、「そのコンテンツに興味はない」(35.0%)と続く。一方、電子書籍・電子雑誌、音楽配信では、ともに「そのコンテンツに興味はない」の比率が最も高く、「毎月お金を支払いたくない」、「無料のコンテンツのみで楽しめる」と続く結果となった。