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視点の行方

スマホ市場でアップルが躍進

印刷ジャーナル 2013年11月25日

 IT専門調査会社のIDC Japan(株)(竹内正人社長)は、国内携帯電話およびスマートフォン端末の2013年第3四半期(2013年7〜9月)の出荷台数実績を発表した。
 これによると2013年第3四半期の国内携帯電話出荷台数(スマートフォンとフィーチャーフォンの合計)は、前年同期比18.6%減の899万台となり、大幅なマイナス成長となった。このマイナス成長の主要因としては、NTTドコモ向けのスマートフォンの販売台数が大幅に減少したことと、1年前の2012年第3四半期は、主要半導体の供給不足の問題が解消されたことで出荷台数が高水準となっており、その反動が挙げられる。
 スマートフォン需要に関しては、iPhoneが好調な販売実績を維持しているが、2013年第3四半期におけるスマートフォン出荷台数は、アンドロイド端末の販売不振が大きく響き、前年同期比13.7%減の688万台へと縮小した。携帯電話総出荷台数におけるスマートフォン出荷比率は76.5%となり、前四半期(2013年4〜6月)の77.4%とほぼ同等レベルとなっている。
 携帯電話におけるベンダー別出荷台数シェアでは、アップルが41.4%の市場占有率を獲得して4四半期連続して首位の座を維持。第2位には、NTTドコモ向けスマートフォンの出荷台数が大幅に増加したソニーが前四半期と同様にランクイン(シェアは15.7%)。第3位にはシャープが入り、前四半期から上位3社の順位変動はなかった。
 スマートフォンにおけるベンダー別シェアは、アップルが前四半期の市場占有率である36.1%をさらに大きく上回る54.1%のシェアを獲得。これは従来までのiPhone人気の高さに加え、同年9月に発売された新規モデルiPhone5s/5cが出荷台数を大きく押し上げた結果と言える。同新製品は、従来までのauKDDI、ソフトバンク向けに加えて、NTTドコモからも新規発売されたことで、市場占有率は50%超を記録。以下の順位では、「Xperiaシリーズ」の販売が好調なソニーが20.5%のシェアを獲得して第2位となり、シャープも前四半期同様にトップ3を堅守している。その一方で、「Galaxy新シリーズ」がドコモ向け「2トップ戦略」の1モデルに選定されたサムスンは、販売台数の伸び悩みから、順位を1つ下げて第5位にとどまる結果となった。