TDB 2013年の景気見通しに対する企業の意識調査を実施
印刷ジャーナル 2013年1月15日
2012年12月10日に発表された7月〜9月期の実質GDP成長率（2次速報）は前期（4月〜6月期）比0.9%減、年率換算で3.5%減となり、2四半期連続のマイナス成長となった。衆議院選後に政局混乱が長引けば、景気対策の遅れが懸念される他、円高や海外経済の減速など景気が下振れするリスクもある。
そんな中、帝国データバンクでは、2012年の景気動向および2013年の景気見通しに対する企業の意識について調査を実施した。
調査期間は2012年11月19日〜30日。調査対象は全国2万3,173社で、有効回答企業数は1万407社（回答率44.9%）。なお、景気見通しに対する調査は2006年11月から毎年実施しており、今回で7回目となる。
▽2012年の景気...「悪化」局面だったと判断する企業が50.1%、「回復」は2.1%
2012年が「悪化」局面だったと判断する企業は、前回調査時（2011年11月調査）より7.3ポイントの増加となり、「回復」は同1.8ポイントの減少となった。
▽2013年の景気見通し...「回復」が9.1%、「悪化」「踊り場」は3割超
2013年の景気見通しが「回復」局面を予想する企業は、2012年の景気と比べると7.0ポイント増加し、 「悪化」局面を予想する企業（同15.5ポイント減）、「踊り場」局面を予想する企業（同1.9ポイント減）はともに減少した。
▽2013年景気への懸念材料...「税制（消費増税）」（32.6%）が最多
2013年の景気への懸念材料としては、「為替（円高進行）」が30.0%、「中国経済」が28.3%と約3割。 「為替（円高進行）」は、前回調査（63.6%）から半減となった。
▽景気回復のために必要な政策...「個人消費拡大」「物価対策」が増加
景気回復のために必要な政策としては、「円高対策」（35.8%、前年比14.4ポイント減少）は、前回調査時（50.2%）から大幅に減少した。また、「個人消費拡大策」（34.9%、同14.3ポイント増）、「物価（デフレ）対策」（29.7%、同10.7ポイント増）は大幅に増加した。
