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視点の行方

「自らの行動」でエコ貢献を実感

印刷ジャーナル 2010年8月25日

 凸版印刷(株)(金子眞吾社長)が推進する「ソーシャルプロジェクト研究会」はこのほど、「環境意識と購買動向の調査」を実施した。
 凸版印刷は、社会的課題解決のため社外の有識者とともに、専門性の高いソリューションを提供することを目指し、2009年に「ソーシャルプロジェクト研究会」を設立。同研究会では、環境、エネルギー、観光、子育て、安心安全のモノづくりなどをテーマに調査研究を進めている。
 昨今、消費において「エコ」が重要な価値を持つ中、同研究会は、凸版印刷の調査部門である消費行動研究室と連携し、生活者の環境意識(エコ意識)と購買行動の関係性を把握するため、「環境意識と購買動向の調査」を実施した。調査対象は、全国の20~60歳以上の男性260サンプル、女性260サンプルの計520サンプル。インターネットによる自記入式調査で、6月11日~13日に実施された。
 調査の結果、商品に環境配慮(エコ)を意識する人は多いものの、実際の購入時には環境配慮(エコ)よりもデザインや価格が優先される傾向があることがわかった他、単に環境配慮型の商品を購入することよりも、自ら行動することの方がエコに貢献した実感が強いことも浮かび上がり、商品の使用や廃棄の際にワンアクションなどの行動要素を取り入れることで、エコがより強い購買動機を形成し得ることがうかがえる結果となった。
【調査結果のトピックス】
▽商品購入の際に「商品によっては環境配慮を意識する」が約7割:商品が環境配慮型であるかを「意識する」(3.5%)「商品によっては意識する」(66.1%)を合わせると69.6%の人が購入時に環境性能を意識していて、商品に対する環境意識は高いことがわかった。
▽商品購入時に、環境配慮型の商品にくらべてデザインや価格を優先する人が6割以上:価格が同じ商品の場合「環境配慮型の商品」(17.5%)よりも「好みのデザインの商品」(63.8%)を選び、品質が同じ商品の場合「環境配慮型の商品」(28.7%)よりも「価格が安い商品」(62.5%)を選ぶ人が多いことがわかった。生活者は購入時に「環境配慮」にも機能性だけではなく「デザイン」や「価格」を求めていることがわかった。
▽「環境配慮型の商品購入」よりも、「自らアクションを行う」ことの方がエコに貢献した実感が強い:エコに貢献した実感について「照明のスイッチをこまめに消す」(82.5%)「簡易包装を頼んだり、レジ袋を断ったとき」(79.4%)が強く、環境配慮型商品の購入よりも自らアクションを行うことの方がエコに貢献した実感を強く感じられることがわかった。
<「ソーシャルプロジェクト研究会」http://social-pj.com/>