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視点の行方

カーボン・オフセット認証制度開始へ

印刷ジャーナル 2009年4月25日

carbonoffset.jpg (社)海外環境協力センターはこのほど、カーボン・オフセット認証制度に用いる「認証ラベル」を公表した。
 カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができない温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行ない、どうしても排出される温室効果ガスについて、その排出量を見積り、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することなどにより、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方。2008年2月に環境省が作成した「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」によると、その取り組みの意義は「社会を構成する主体が地球温暖化問題を自らの問題として捉え、主体的な排出削減努力を促進するとともに、国内外の排出削減・吸収プロジェクトを支援することにある」としている。
 カーボン・オフセット認証制度は、その取り組みを推進するに当たっての課題とされてきた「認識」「透明性」「信頼性」を高めるため、環境省「カーボン・オフセットの取り組みに対する第三者認証機関による認証基準(Ver1.0)」を用いてカーボン・オフセットの案件を認証し、ラベリングする仕組みである。
 今回公表された認証ラベルの作成コンセプトは、「温暖化対策に役立っている」「信頼のおける商品である」ことが一目で分かること。CO2のオフセット(削減を行なった上での埋め合わせ)をイメージして、マークは、「矢印」と「CO2」の文字の組み合わせにより造形され、「認証」の文字をラベルに配して、「国の基準に基づく信頼できる認証ラベル」であることをはっきりと伝えている。色はアースカラー(地球が本来持っている大自然に由来した色)である「大地のブラウン」と「植物のグリーン」の2パターンを採用している。
 4月下旬を目途に、気候変動対策認証センター((社)海外環境協力センター内)が第三者認証を実施するとともに、認証された取り組みに対するラベリングを実施する予定である。
 環境省は、「より多くのカーボン・オフセット認証ラベルが発行されることを期待し、今後もその取り組みの一層の普及啓発及び信頼性確保に努めていく」としている。