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躍進企業REPORT

メイセイプリント:名古屋本社・工場を移転し、さらなる飛躍へ

印刷ジャーナル 2017年5月25日
北名古屋市の新社屋外観
広々とした工場になり作業性も向上
機密情報を扱う部署は担当の社員のみ入室が可能

 仲間専門で圧着ハガキ+宛名印字・投函までをワンストップサービスで行う(株)メイセイプリント(渡辺達也社長)は5月8日、業務拡張にともない名古屋本社・工場を北名古屋市に移転した。新社屋は従来の2.5倍となる500坪の延床面積を誇り、作業効率の大幅な向上を実現したほか、各種セキュリティや従業員通用口・バリアフリー設備も充実。女性専用ロッカールームやトイレの新設など、従業員の働きやすい環境にも配慮している。さらに「検査カメラ搭載 LED-UV両面宛名印字機」を導入し、表面の宛名印字だけでなく、中面の個人情報までも含めた印字サービスを開始。新社屋への移転を契機に、さらなる躍進を目指す。

両面宛名印字機を導入〜延床面積2.5倍になり作業性も向上

 同社は圧着DM印刷加工のトップメーカーとして知られる企業。名古屋本社に3ライン、関東工場に2ラインの合計5ラインのニス圧着ラインを保有し、月産700万通の圧着DMの生産を可能としている。折りや抜きの加工を施した様々な圧着DMのバリエーションは20種類以上を取り揃えており、さらに昨今では形やサイズ、折り方などを工夫したDMサンプルも数多くラインアップしている。また、ここ数年はこれら定番商品に特殊加工を付加した注文の相談も増えている。
 また、圧着DM専門通販サイト「圧着Dm net.」の受注も順調に推移しており、これらにともなう設備投資もあり、本社工場は以前から手狭になっていたようだ。
 渡辺社長は、「仕掛品や完成品を移動させて通路を作るなど、作業効率も悪くなっていた。そこで今回、両面宛名印字機の導入も決定したため、新社屋へ移転することを決めた」と説明する。
 地上2階建・延床面積500坪を誇る新社屋は、1階のワンフロアで印刷・断裁・圧着加工までを完結することができる。宛名印字や個人情報を扱う仕事は2階で行っている。渡辺社長は「これまでは1階で印刷・断裁、2階で加工を行っていたため、目の行き届かないところもあった。延床面積は従来の2.5倍になり、広々とした作業スペースにより作業効率は飛躍的に向上した」と話す。
 さらに、「他社に負けないセキュリティレベルの高い会社を目指す」(渡辺社長)という同社の新社屋には、合計5台の防犯カメラを宛名印字ルーム、宛名印字ルーム入り口、搬入口、従業員通用口などに設置。各部屋も、その部屋で作業する社員のセキュリティカードをかざさないと入れないようになっている。また、警備会社とも契約し、万全のセキュリティを目指している。バリアフリー対応、男子専用ロッカールームと合わせ、女性専用ロッカールームやトイレなどを新設、事務所・工場内への私物・携帯電話の持ち込みを禁止している。従業員の働きやすさをを考え、今後増えていくであろう女性社員の環境にも配慮している。

検査カメラ搭載LED-UV両面宛名印字機導入

 また、同社は今回の新社屋移転と合わせ、検査カメラ搭載LED-UV両面宛名印字機「MPS2000D」を導入し、表面の宛名印字だけでなく、中面の個人情報までも含めた両面宛名印字サービスを開始した。
 品質管理責任者の山中政典部長は、「従来の宛名印字機は、表面に印字した内容が正しいかどうかをチェックするだけだったため、中面を含めた印字サービスを行うとなると、表面と中面の個人情報の内容が一致しているかどうかを人の目で検査しなければならなかった。人の目による検査ではミスが生じる可能性があるため、それはプライバシーマークを取得する企業として仕事を受けることができず、お断りせざるを得なかった」と話しており、これまでは両面宛名印字のニーズに応えられなかったという悶々とした気持ちがあったようだ。
 しかし、「MPS2000D」は、3台の検査カメラを搭載しているため、個人情報の間違いをシステムとしてチェックすることができる。山中部長は、「まず裏面を印字して、印字した裏面をカメラで読み込み、その内容にあわせて表面の宛名を印字する。そのあと、2台のカメラで表面と裏面の個人情報の内容がマッチングしているかチェックするため、100%間違いなく、表裏の印字を行うことができる」と、その検査品質に自信を示す。
 また、従来の宛名印字機と同様に圧着ニス面への直接バリアブル印字が可能であるほか、水性インクでは直接印字が難しい、JANコードやコード39、NW7などのバーコードを綺麗に直接印字することができるため、ラベルをハガキに貼ることと比較すると、工程短縮による生産性向上とコスト削減を実現する。
 これら2台の宛名印字機は、片面で月産600万通以上の宛名印字が可能。従来の宛名印字機も1ヘッドで4インチ幅までの印字が可能であるため、圧着ハガキにも広い範囲でバリアブル印字が可能であったが、「MPS2000D」は、8インチまで印字が可能、最大A4-6P展開印字も可能になり、さらに広い範囲のバリアブル印字が可能となっている。
 「当社は今年、page、Print Doors、JPなどの各展示会に出展し、東京・名古屋・大阪において、両面宛名印字機の告知を行ってきた。お見積りを含め、多数のお問い合わせをいただき、今後の本格稼働に向けて両面宛名印字サービスの受注を拡大していきたい」(山中部長)
 なお、同社はこのほどホームページをリニューアルした。
【新本社・工場の概要】
▽所在地=〒481-0037 愛知県北名古屋市鍜治ヶ一色西2-141
▽電話=0568-26-1385/FAX 同1370