サインアーテック：埼玉県・飯能大河原工業団地の新工場が始動
印刷ジャーナル 2014年10月1日
総工費5億円をかけた新工場外観
中2階にはデジタルサイネージを使ったモニターを設置し情報の共有化による「見える化」を実現
総勢30台のIJプリンターが活躍
ワンフロアの作業スペースが3倍になり作業効率が大幅に向上
ワンフロアの面積は旧工場の3倍〜作業効率が大幅に向上
サイン業界屈指の設備体制で印刷会社のSP活動を支援する（株）サインアーテック（山口健二郎社長）は、飯能大河原工業団地の新工場（埼玉県飯能市茜台3-2-1）が竣工し、8月18日より本格稼働を開始している。敷地面積5,500平米、延床面積2,353平米の新工場は、ワンフロアの作業スペースが旧工場の約3倍となっているため、導線が良くなり作業効率が大幅に向上。また、出力オペレーションルームを中2階に置き、1階の出力・加工スペースを俯瞰できる配置にしている。また、中2階にはデジタルサイネージを使ったモニターも設置し、情報の共有化による見える化を実現。さらに工業団地のため、これまで困難だった真夜中の加工作業も可能となり納期短縮を実現するなど、様々な効果を発揮している。
夜間作業も可能になり納期短縮を実現
同社はサイン業界屈指の設備を誇る企業としてマスコミにも注目されており、これまで幾度もテレビ放映されている。本年も8月20日の日本テレビ「真実解明バラエティー トリックハンター」において、同社工場において巨大看板が製作される模様が放映された。
同社では現在、総勢30台のIJプリンターが活躍中だ。スーパーワイドフォーマット（5,000・3,200ミリ幅）4台、ワイドフォーマット（2,600ミリ幅）13台、大判プリンター（1,300・1,600ミリ幅）6台、特殊プリンター（フラットベット・ハイブリット）5台を設備していることに加えて、新工場移転と同時にミマキエンジニアリング製のワイドフォーマットインクジェットプリンター「JV400-130」を1台導入。まさに同社では、超大型から大量ロットまでの受注に対応する設備を完備していると言えるが、山林資和専務は「今後もさらなる設備強化を図る」と設備強化に注力する同社の方針を語る。
また、インクジェット出力だけでなく、充実した加工体制を整えていることも同社の強みのひとつだ。10メートル自走式のウェルダー、NSKオートカッティングマシン、ハイブリッドウェルダー、高周波ウェルダー、ハトメ打ち機3台、熱板式大型連続溶着機、工業用ミシン5台など加工設備を充実させている。
「とくに加工作業は大きな音が出るため、移転前の工場では近隣の民家から苦情が入るため夜中の加工作業が困難だった。しかし現在は工業団地であるため、それを気にする必要がなくなり、真夜中の作業も可能になった。これによりさらなる納期短縮も可能になった」（山林専務）
同社ではまた、大型幕出力で培った画像処理技術と幕の加工補強ノウハウが活かされた各種施工体制により、商業施設関連の巨大バナーやストリートフラッグ、展示会のトラス用ターポリンや巨大バナー・柱巻き、ビルボードのターポリン・FFシート、巨大系のビルラッピング・建設現場ビジュアル養生シート、規格系のクイックジップ・昇降装置用懸垂幕、ガラス面・ビルボード・建物外壁・床面ビジュアルなマーキングフィルム貼りなども行っている。
社員が安心して働ける会社を目指して
今回の工場移転の経緯について山林専務は「移転前の工場は山奥であったため土砂災害の危険もあり、また増築を重ねてきたため耐震性にも不安があった。しかし移転してきた飯能大河原工業団地は地盤が岩になっているため耐震性も安心でき、また飯能の駅からも近くなったため物流リスクも回避できた。また、何よりも社員の命と安全を守るということが移転の最大の目的だった。総工費5億円の費用がかかったが、移転してきた価値は大きい」と話し、これを機にさらに社員が安心して働ける会社を目指すということだ。
新工場は、敷地面積5,500平米、延床面積2,353平米。実際の延床面積は移転前と変わらないようだが、「これまで複数階で出力・加工していたスペースをワンフロアにすることにより導線が良くなり、作業効率が大幅に向上した」と山林専務。また、出力オペレーションルームを中2階に置き、1階の出力・加工スペースを俯瞰できるよう配置。さらに、中2階にはデジタルサイネージを使ったモニターも設置し、情報の共有化による"見える化"を実現した。これにより、社内コミュニケーションの環境も良くなったようだ。社員が安心して働ける環境が整い、今後はさらに品質とスピードを追求していく方針だ。
【会社データ】
▽所在地=〒357-0069 埼玉県飯能市茜台3-2-1
▽電話番号=042-975-1234/FAX 同1235
