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躍進企業REPORT

共進ペイパー&パッケージ:コムネット製レーザー加工機「FLEXI」を導入

印刷ジャーナル 2014年1月1日
鍛治川取締役
「FLEXI」により付加価値の高い加工が可能
iGen4の前で鍛治川取締役(左)と伊藤チームリーダー
ハコプレ(http://www.hacoplay.jp/)

付加価値訴求で新規顧客の開拓に多大な成果

 (株)共進ペイパー&パッケージ(本社/神戸市中央区、鍛治川清司社長)は、2011年6月にコムネット(株)の新型レーザー加工機「FLEXI」を関東工場(千葉市花見川区)に導入し、高付加価値の加工に対応できるようになったことから新規顧客の開拓と利益率の高い仕事の受注獲得に効果を発揮している。関東工場の責任者である鍛治川和広取締役は、「導入から2年半で30社以上の新規顧客を獲得できた。FLEXIは将来に希望の持てるレーザー加工機」と評価。本年もFLEXIを活かせる取り組みを強化し、さらなる躍進を図る。


 同社は1948年、紙卸業として創業。現在は印刷紙器、段ボールなどトータルにパッケージを手掛ける企業として、国内5工場、タイに2工場を有する企業に成長している。
 2013年4月からは、新規事業としてオンラインによるパッケージ受注サービス「ハコプレ」を開設した。鍛治川取締役は、「昨今の多品種小ロットの需要に対応するため、富士ゼロックスのデジタル印刷機iGen4を導入し、『ほしい箱を、ほしい時に、ほしい量だけ、ほしい価格で』をコンセプトにサービスを開始した。コンスタントに毎月1,000万円以上の受注をいただいており、2014年は倍増を目指したい」と話しており、国内事業の業界特化による売上拡大、海外事業のさらなる展開とハコプレ事業の3本柱で100億円企業を目指す方針だ。
 同社の取引先は主に食品メーカーが中心であるが、中でも神戸の地場産業である洋菓子メーカーは神戸に本社を構える同社の主要顧客となっている。FLEXIを導入した経緯について鍛治川取締役は、「もはや印刷技術だけで顧客から選ばれる時代ではない。他社にできない付加価値ある仕事ができてこそ、顧客に選ばれる時代である。FLEXIを活用すればオンリーワンの加工が可能になり、主要取引先である洋菓子メーカーとの関係もさらに深めていけると確信した」と話す。
 既存顧客との関係強化はもちろんであるが、同社が関東工場にFLEXIを導入した理由は、新たな取引先を開拓し、関東市場のさらなる拡大を目的としたものであった。そして、その効果は覿面であったようだ。
 「パッケージは単なる箱ではなく、取引先の製品イメージにも関わる重要なもの。このため、信頼関係がなければ簡単に受注することはできない。しかし、FLEXIの導入により付加価値の高いカッティングができることを提案すれば、興味を持ってくれる顧客は多い。はじめはパッケージ以外の仕事をやらせてもらい、そこから信頼関係を築き、現在はパッケージもやらせていただいている取引先が何軒もある。FLEXIの導入から約2年半で30社以上の新規顧客を開拓することができた。また、FLEXIでは工賃の高い仕事を受注することができるため、売上にしてこれまでに約2億円を受注することができた」(鍛治川取締役)
 さらにレーザー加工機はトムソンのように木型代がかからないためコストを抑えることができる。生産性についても、CADのカッティングマシンなどと比較すると、数倍から数十倍のスピードでカッティングすることができる。「ハコプレ」の受注の倍増を目指す同社にとって、FLEXIはもはや必要不可欠な存在と言えるだろう。

オンラインサービス「ハコプレ」にも活用

 ここで同社が期待する新規事業「ハコプレ」について紹介する。
 「ハコプレ」とは、オリジナル小箱の製造・印刷を行うオンラインサービス。小ロットから注文することができ、超短納期・業界最安値などを特徴としている。汎用的な箱の形状から、デザイン性の高い形状まで、様々な箱をオンライン上で簡単に見積り・注文することができる。
 パッケージにおける様々なニーズに対応するため、富士ゼロックスのデジタル印刷機iGen4を活用した「ハコプレ印刷」サービスと、オフセット印刷機による「オフセット印刷」サービスを提供している。
 「昨年末からは新たに貼り箱や合紙パッケージにも対応が可能になった。iGen4とFLEXIの融合により、パッケージにおけるあらゆるニーズに応えていける企業を目指したい」(鍛治川取締役)
 印刷通販サービスのさらなる伸長が予測される中、「ハコプレ」も益々の成長が期待できそうだ。