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躍進企業REPORT

朝日堂:「レーザーマーキング加工」で印刷営業を支援

印刷ジャーナル 2012年11月5日
田中氏
6年前に導入した米ユニバーサル社のレーザー加工機
印刷営業の幅を大きく広げられる

 「紙メディア」だけに特定した営業では受注拡大が難しい昨今の経営環境の中、(株)朝日堂(本社/大阪市淀川区三津屋南3-8-37、坂上實社長)は、同社のレーザー加工機を活用して金属やアルミ、アクリル、ガラスなど様々なメディアに目を向けた営業を印刷会社に向けて呼び掛けている。「印刷業界の営業の幅を広げ、受注拡大のお役に立てるはず」(坂上社長)と自信を持って語る同社の「レーザーマーキング加工」に着目してみた。


 同社は昭和47年にオフセット印刷、富士フイルムアルフォト現像所として創業。「表面加工の未来をクリエイトする」を理念に掲げ、紙だけでなく、様々な素材への特殊印刷・加工を手掛けながら業容を拡大してきた。
 レーザー加工機を導入したのは6年前。それまでレーザーマーキング加工の要望には外注で対応していたが、受注拡大に伴い国内外で実績のある米ユニバーサル社のレーザー加工機を導入。現在もホームページなどを通じてレーザーマーキング加工の仕事は増え続けており、売上の約20%はレーザーマーキング加工で占めている。
 「レーザーマーキング加工」は、CO2(炭酸ガス)レーザーにより高品位な加工を可能にする技術である。オフセット印刷の業界には馴染みが薄いが、ステンレス、アルミ、紙、木材、プラスチック、布、ゴム、ガラス、皮革、石、セラミックスなど、あらゆる素材を切断、彫刻、マーキングできる。
 マーキングだけでなく、塗装されたアルミやステンレスにレーザーを当て、必要な部分だけ塗装を取るような加工も可能。最近は表示板・表札などでこの要望が多いようだ。
 もちろん紙メディアの加工にも活用できる。例えば抜き加工の場合、トムソン抜きのような「木型」の工程が不要であるため、工程の短縮とコスト削減につながる。さらにトムソン抜よりも精細なカットが可能である。
 営業部主任の田中雅也氏はレーザーマーキング加工の持つ優位性について、「第一に素材を選ばない。まさに『水と空気』以外であれば何にでも印字できると言っても過言ではない。また、1個からの極小ロット生産にも対応できるため、当社のレーザーマーキング加工を活用していただき、銘板や看板、会社のロゴなど、様々な素材への印刷を取引先に提案していただきたい」と話す。
 また坂上社長は、「特に機械メーカーと取引のある印刷会社であれば、製品の銘板や製造番号、電子機器など様々なものがあるはずなので、紙の印刷と一緒に営業してもらえれば、受注拡大につながるはず」と提案している。
 紙メディアに特定せず、もう一度取引先に提案できる印刷物がないかを見渡してみる価値はありそうだ。