2010年3月4日
富士フイルム グラフィックシステムズ(株)(本社/東京都千代田区・吉田整社長・以下FFGS)は、現像廃液量を大幅に削減し、環境性能・品質安定性をともに向上させた富士フイルム製の環境対応システム「ECONEX SYSTEM」のデジタルサーマルCTPプレート「XP-F」と現像液「XP-D」、現像補充液「XP-DR」、フィニッシングガム「XP-G」を発売する。
印刷工程における環境対応が強く求められている現状を受け、富士フイルムでは、吉田南工場で発生するPS版/CTPプレートのアルミ廃材をリサイクルする「クローズドループ・リサイクル」を確立するなど、生産段階からの環境負荷軽減を図っているが、「ECONEX SYSTEM」は、これにより誕生した低炭素プレートと、卓越した生産性・環境性を誇るプレートセッターや現像廃液削減装置などを組み合わせた、高水準の環境対応システムとなる。
今回発売する「XP-F」は、この「ECONEX SYSTEM」を構成する環境配慮設計の新スタンダード・デジタルサーマルCTPプレートで、専用の現像液・現像補充液との組み合わせによって、現像時の非画像部感光層の溶解(拡散)を促進する新開発のRDD(高速分散現像)技術により、高濃度現像液の使用を可能にし、従来製品の「HP-F」に比べ、現像廃液量を最大で約40%削減を実現している。
また、富士フイルムは印刷関連資材で初めてサーマルCTPプレートで「カーボンフットプリント」の認定を受けており、「XP-F」(1030×800×0.24ミリ) から「カーボンフットプリント」マークの表示を開始する。
「XP-F」は、「クローズドループ・リサイクル」などによって、カーボンフットプリント試行事業の暫定参考データと比べ、環境負荷が20%以上少なくなっており、印刷工程の環境負荷削減に貢献する。
刷りやすさも、進化を続ける砂目「マルチグレイン」の最新バージョン採用により、優れた水/インキバランスを実現し、常に安定した高品質な仕上がりが得られ、「環境性」と「品質」を高次元で両立させている。
「XP-F」の主な特長
(1)新開発RDD(高速分散現像)技術により、現像廃液量を最大で約40%削減
(2)従来製品「HP-F」と同じ「マルチグレイン」砂目の最新バージョンを採用し、高い印刷性能を発揮
(3)「HP-F」の印刷適性はそのままに、現像ラチチュードを向上
(4)「クローズドループ・リサイクル」などによって、環境負荷を大幅に削減