2017年12月11日
手術トレーニングでの活用イメージ
凸版印刷(株)(金子眞吾社長)と医療周辺機器などを手がける(株)寿技研(本社/埼玉県八潮市、高山成一郎社長)は、手術トレーニング用製品の開発で協業。生体と同様の柔軟性・強度・感触などを保有し、形状や病態などをリアルに再現できる、植物性食品を原料とした新しい手術トレーニング用模擬臓器を開発した。大学や医療機器メーカーに向けて12月中旬から販売を開始する。
同製品は、従来の手術トレーニングで多く使用されていた動物の皮膚や臓器、シリコン樹脂などの代替となる新しい手術トレーニング用模擬臓器。国立大学法人千葉大学フロンティア医工学センターの川平洋准教授、中村亮一准教授による監修のもと、寿技研が保有する植物性食品を原料とする新素材と、凸版印刷が従来培ってきた医療分野における技術やノウハウを組み合わせることにより、製品化が実現した。多様な手術手技のトレーニングに活用でき、電気メスや超音波メス、超音波画像診断装置などを用いても実際の臓器に極めて近い挙動を再現できるため、実践に即したトレーニングが可能で、さらに植物性食品を原料としているため使用後の廃棄が容易で、常温での長期保存もできる。