2016年7月29日
最長約20メートルの絵巻を継ぎ目なく再現
律宗総本山 唐招提寺(奈良県奈良市)と凸版印刷(株)、トッパン・フォームズ(株)の3者は、唐招提寺の開祖、鑑真和上の半生を描いた重要文化財「東征伝絵巻」の高品位複製を制作した。奈良国立博物館で7月31日に開催される小・中学生向け講座「きく!みる!ふれる!東征伝絵巻」では、本複製絵巻に実際に触れる体験イベントが実施され、さらに今後、同複製絵巻は唐招提寺に保管され、今後講話や講演会などで活用される。
「東征伝絵巻」高品位複製は、凸版印刷が開発した文化財専用の大型オルソスキャナを用いて取得した高精細アーカイブデータを活用し、唐招提寺、奈良国立博物館の監修のもと、凸版印刷のカラーマネジメント技術と高精細画像処理技術を用いて精確に再現している。
また、トッパンフォームズが福井県越前市の越前和紙メーカーと共同開発した長尺プリント用特漉き和紙「鳥の子和紙」を使用。長尺出力が可能なプリンタを用い、同社が独自開発した歪みなく高速出力する技術によって最長約20メートルの絵巻を継ぎ目なく出力している。