2013年11月22日
指定特色と紙色の情報をもとにCMS 用プロファイルを作成
凸版印刷(株)(金子眞吾社長)は、世界で初めて、プロセスカラーだけでなく、特色にも対応した高精度なカラーマネジメント技術を確立したことを発表した。特色DDCP(Direct Digital Color Proofing)と特色カラー分解製版の両方に対応することで生産効率の向上が期待できる。
DDCPで用いるプリンタと実際の印刷で用いる印刷機とでは、使われる基本色や色域が異なるため、カラーマネジメントシステムを用いて表示色を統一するが、これまで、その組み合わせパターンが有限なプロセスカラーを用いたDDCP技術は確立されていたものの、指定される色がその都度変わる特色の場合、中間調や刷り重なったときの印刷の仕上がり色を事前に予測することが難しく、DDCPによる色校正が困難だった。
そこで同社は、色彩工学技術に基づき、使用する特色の色見本をもとに印刷で再現されるすべての組み合わせ色を予測できる高精度なカラーマネジメント技術を確立。使用するインキや印刷機の特性情報も加味することにより、実際に印刷される色を高い精度で予測することを可能にした。
同社は今後、特色を用いることが多い紙器やポスターなどを取り扱う自社の製版工程への導入を推進し、2014年度末までに全国の生産拠点に同技術を導入する考え。