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大手の動き

凸版印刷、LIME手法の環境影響評価を開始

2010年8月31日

 凸版印刷(株)(金子眞吾社長)は、事業活動で使用するエネルギー、資源および排出されるCO2やVOCなどによる環境影響を定量的かつ統合的に評価することができるLIME手法を取り入れた環境影響評価を 2010年度より開始した。今回のLIME手法の導入は、東京都市大学の伊坪徳宏准教授の協力を得て行われたもので、印刷業界では初めての施策となる。
 LIME手法は、日本の国家プロジェクトとして提唱されてきた網羅的な環境影響評価方法。従来は、温暖化などにおいて特定分野(領域)への影響を単独で評価していたが、LIME手法では健康や生物多様性など様々な分野(領域)への影響を評価、それらを基礎として環境影響を統合化し、網羅的に環境影響を算定する。そのため、LIME手法を取り入れた評価を導入することにより、従来から実施してきた省エネや化学物質管理の諸施策に統合的な重み付けを与えることができ、事業分野ごとに施策の重点を変えるなどより効果的な環境影響低減の活動につなげていくことが可能となる。
 LIME手法を取り入れた具体的な評価としては、2006年度を100とすると2009年度は88.3まで環境影響を低減することができていた。各分野(領域)でその要因を見ると、出版印刷物や容器包装の製造工程で使用する印刷インキや溶剤由来の光化学オキシダント排出を削減するための施策が寄与したためと判明。とくに溶剤処理装置および溶剤回収装置の導入が環境影響低減に寄与しており、2006年度と比較して2009年度は14.5%削減したことを確認できた。
 今後同社では、2006年度をベンチマークとして統合化した環境影響および環境影響に対する売上高を指標化した環境効率について継続的に評価を行い、その結果に基づいて施策立案し、環境負荷の低減を図る考え。
 また今回導入した事業活動全体の評価と製品のLCAを同軸で評価できるシステムを2010年度中に確立し、より効率的な施策実施による一層の環境負荷の低減を目指す。
 さらに、食料品や家電の包装材から雑誌や本などの出版印刷物、液晶テレビの部材であるカラーフィルタなど、同社の各事業分野における主力製品群を対象として、評価範囲を広げることで、環境配慮型製品の販売拡大を図っていく考え。

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