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緑友会、古紙偽装に対し共同声明

2008年2月20日

 全国印刷緑友会(岩重昌勝代表理事)および全国青年印刷人協議会有志(連絡先(株)一心社/浦久保康裕専務)は、この度の製紙業界有力6社(日本製紙、王子製紙、大王製紙、三菱製紙、北越製紙、中越パルプ工業)等による印刷用紙及び紙製品への古紙パルプ配合率の偽装についての共同声明を発表した。
 この声明は、今回の偽装が印刷業界に与える影響が甚大であることから、グリーン購入ネットワークが1月21日に発表している声明文に賛同する形で、3団体による緊急の会合が1月25日に大阪で開催され決定したもの。
 共同声明文の内容は次のとおり。
▽本件への謝罪、原因の究明と公表、再発防止に向けた対応策の策定
 今回の偽装問題に対して強く抗議するとともに、私たち環境にやさしい活動に取り組むユーザー・消費者への謝罪を求めます。また、このような事態に至った原因の究明と公表、さらには再発防止に向けた対応策の早急な策定を要求します。
▽既に製造された印刷物・紙製品が、新たな環境負荷増大に繋がらないような適正対処
 既に製造された在庫品や回収された印刷物・紙製品が廃棄されたり、古紙原料にリサイクルされたりということになれば、さらに環境負荷が増大すすることになります。そのまま使用したり、表示を改めた上で利用するよう製紙会社に求め、私たちもまた、環境負荷増大に繋がらないよう努力します。
▽古紙パルプが配合された紙製品の市場への継続供給
 該当製品の生産停止が行なわれていますが、グリーン購入活動を後退させないためにも、正しい表示を行なった上で古紙パルプ配合製品(再生紙)を市場に積極的に供給していくことを求めます。
▽失われた信頼回復・環境負荷回復のためのオフセットプログラムの創設
 今回の偽装問題は、G8北海道洞爺湖サミットを目前にひかえ、国内外のグリーン購入活動、印刷関連産業に与えた影響は甚大で、消費者の信頼を大きく傷つけました。また今後、各企業が被った損害賠償問題等が発生することが予想されますが、私たちは早期問題解決および印刷業界の信頼回復に向けて、今後もグリーン購入を推進させるために、これまで偽ってきた環境負荷貢献分(古紙パルプ配合率の乖離度)をオフセットする仕組み、持続可能な森づくりと間伐材などを利用した製品化、グリーン購入を普及・推進させる枠組みなどで、消費者の信頼を回復させ、これまで偽ってきた環境負荷の価値を補うことを提案します。
▽印刷物における古紙配合率の表示について
 印刷物の発行主体である事業者・行政・団体
(1)すでに完成している有償・無償の印刷物(行政機関や企業等の発行物、封筒、名刺、書籍、雑誌等)の在庫については、その発行主体のホームページ等で印刷物の利用者向けの説明・訂正(表示値と実績値の乖離等)をすることにより、個々に訂正することなく配布できるようにする。
(2)これから作成する印刷物については、印刷事業者に確認をとりつつ、次の3段階で対応する。
A.実績値が明らかになっていない段階
 古紙配合率やRマーク、再生紙である旨の表示をしない
B.製紙会社からの報告で実績値が暫定的に明らかになった段階
 実績値の古紙配合率について「○○%(暫定申告値)」と表示する。
C.古紙配合率のトレーサビリティが確立し社会的合意が得られた段階
 古紙配合率やRマークを従来通りに表示する。偽装(の疑いのある)商品と見分けられるようにするため、「○○%(確約値)」など、何らかの区別表示をすることも考えられる。

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