2011年3月22日
(社)日本グラフィックサービス工業会(吉岡新会長)は、地震発生翌日12日から会員の安否確認作業を行っているが、情報網が混乱していることから状況の把握には困難を極めている。
12日から16日にかけて連絡がとれた各地会員の被害状況は次の通り。
【北海道】
▽富士プリント・ソーゴー印刷・辻孔版社=共に大きな被害なし。
【秋田県】
▽東海林印刷=大きな被害はないが、社員の中に親族ヘルプが起きており、また計画停電などの影響によって納品への影響も。燃料不足も営業面に支障あり。
▽くまがい印刷・アイネックス・アキタプリントセンター=大きな被害はないが、物流に支障あり。
【青森県】
▽山脇謄写堂=大きな被害なし。
▽ワタナベサービス=用紙の仕入れがストップ。
【岩手県】
▽モノグラム社=すべての設備が地震で動いたが、製版・印刷は可能。印刷機数台は修理が必要。
▽永代印刷=14日、印刷機は復旧。特に問題なし。
▽光文社=被害なし。資材調達に支障あり。
▽マルニ印刷=床上10センチの浸水被害。印刷機の水平調整が必要。社内LAN調整必要。
▽小松総合印刷=建物や設備に被害はないが、資材調達に支障あり。
▽とだて印刷=とくに被害なし。
▽あべ印刷=印刷機が動いたが問題なし。オンデマンド印刷機が大きく傾き復旧見通し立たず。CTPも傾いて復旧には時間が必要。社内LANも調整必要。
▽坂井孔版社=棚から物が落ちた程度の被害だが、余震が続いて仕事や生活面に不安感大。
【宮城県】
▽工陽社=社屋水没、顧客の被害もあって支払いの期待がもてない。業務復旧のメド立たず。
▽協和プリント=機械が動いたが支障なし。
▽明倫社=印刷機が1.5メートル移動。断裁機が壁を破壊
▽田端印刷=建物の内外の被害甚大。使用できない状態で仮事務所で営業。
▽登製本所=製本設備が倒壊。
▽創栄出版=社屋に被害なし。社員の中に連絡つかない人や親族との連絡がとれない人、親族が不幸に見舞われた人もいる。
▽新生印刷=建物の被害甚大。
▽文化情報=棚の倒壊、プリンタ落下以外とくに被害なし。社員全員の安否は確認できたが、1人の実家が津波に遭い安否不明。
▽鎌田プリント・コーシン印刷・北日本印刷=営業再開。
【山形県】
▽中央印刷=自社で復旧。資材調達に支障あり。
▽井上印刷=被害なし。
【福島県】
▽長瀬印刷=機械が移動して調整を必要とするが、メンテの見通し立たず。燃料不足が深刻化。
▽陽光社印刷=設備の被害大。燃料不足が深刻。
【新潟県】
▽めぐみ工房=東京あて納品できない状態。資材調達に支障。
▽新高速印刷=大きな被害はないが、資材調達に支障あり。
【茨城県】
▽日立高速印刷=建物に亀裂が生じ内装物落下。パソコン損傷。印刷機その他の後加工設備すべてが数十センチ移動し、稼動再開未定。燃料不足。
▽常磐総合印刷=印刷機が移動したが致命的ダメージに至らず。燃料不足。
【栃木県】
▽高橋平版社=棚が倒壊、PC落下程度の被害。
【千葉県】
▽クマガイ印刷=棚が倒壊。近くで火災発生。
▽青孔社=大きな被害なし。
▽みつわ=建物や設備に被害はないが、駐車場が液状化。
▽京葉商業印刷・いずみ印刷=とくに被害はないが、燃料不足。
【神奈川県】
▽情報印刷=製本機2台のうち、1台が使用不能。業務には支障なし。
【長野県】
▽川越印刷=物流面に支障あり。
【東京都】
▽山櫻=工場・物流センターの製品、半製品、資材などが落下。業務用搬送機が故障した他、建物被害も多少あり。
▽向陽デジタルワークス=ファイルサーバーの電源供給懸念。
▽アイト=棚が倒壊。印刷機が30センチ程度移動。
▽デジタルブックプリント=岩手事務所消滅。従業員5名と連絡とれず。