2008年10月28日
日本アグフア・ゲバルト(株)(松石浩行社長)は10月28日、(株)プリントン(東京都江東区潮見2―3―5、岩崎與一社長)において「不況下の印刷企業力UP!」をテーマとしたオープンハウスを開催した。
プリントンは、環境対応への取組みを開始すべく今年4月、アグフア製のケミカルレスサーマルCTPプレート「Azura(アズーラ)」+ケミカルレス対応サーマルCTP「Avalon LF(アバロン)」+高精細スクリーニング「Sublima(スブリマ)+プリプレスワークフロー「APOGEE Prepress(アポジープリプレス)」を導入し、プリプレス部門の大規模な改革を実施。
またプレス部門においても新色調インターフェース装置「DIAMOND Color Navigator(ダイヤモンド・カラー・ナビゲーター)」を搭載した三菱重工製・菊半裁判寸延4色オフセット印刷機も設備し、環境対応の実践とカラーマネジメントの運用によるコスト削減を実現している。
セミナーの第一部では、岩崎社長が登壇し「社内の標準化と環境対策への取組み」について講演。
岩崎社長は、まず「正直なところ環境について、あまり意識したことがなかった。しかし年初の再生紙の偽装問題発生後から、印刷業としての環境問題について真剣に考えるようになった」と、当初は環境対応への関心は、それほど高くなかったと説明。しかし古紙偽装発覚を機に印刷会社としての環境対応の必要性を感じた岩崎社長は、E3PAの「クリオネマーク」の取得を目指し、そのための体制構築を開始したという。まずはプリプレス部門からと考えた岩崎社長は展示会を見学し、自社の環境対策に最適な機種を模索した。
そして岩崎社長は「そのなかでアグフアさんのCTPがコンパクトで当社に適していると感じた。またケミカルレスサーマルCTPプレートを使用すれば、アルカリ現像液も配管も必要なく、設置スペースやコストの面で当社としてメリットが生じる。また検版できるので作業負荷も生じないことも大きい」と今回の導入の理由について説明した。
また新色調インターフェース装置「ダイヤモンド・カラー・ナビゲーター」については、「細かな色調整を要求される印刷立ち会いのときなどに、この効果を実感した」とその機能を評価した。
なお同社では今後、ウェブ対応の入稿・校正システム「APOGEE Portal(アポジー・ポータル)」、またdrupa2008で発表された次世代版「アズーラTS」の採用も検討しているという。
このあと日本アグフア・ゲバルト(株)から「プリントンにおける主要AGFA製品の紹介」、三菱重工業(株)、菱栄機械(株)から「新色調インターフェース装置DIAMOND Color Navigator(ダイヤモンド・カラー・ナビゲーター)」についてセミナーが行なわれたのち、実機見学となった。