2013年7月31日
清水社長「3年後をメドに両社の技術を融合した新製品の開発も」
国内における商業印刷の三菱印刷機械ユーザーで組織するダイヤモンド倶楽部の関西・中四国合同地域会が7月30日、ホテル阪神で開催され、三菱重工印刷紙工機械(株)の清水雅巳社長が、リョービ(株)との枚葉印刷機事業統合および合弁会社設立について、その経緯と方向性を明らかにした。
事業統合の背景について清水社長は、「全世界で5,000〜6,000億円とされていた印刷機市場は半分にまで縮小し、今後も急激な回復は見込めない。そんな市場趨勢を踏まえ、枚葉機事業の規模拡大による事業基盤の強化が急務だと判断した」と説明。シナジー効果として「ラインナップ拡充と開発強化」「生産効率化」「サービス向上」「グローバル展開」を挙げ、ユーザーに理解を求めた。
2014年1月1日付けで設立される新会社「リョービMHIグラフィックテクノロジー(株)」は、A3から四六全サイズまでをラインナップ。全世界で90の代理店(三菱30社、リョービ60社)を有し、160ヵ国以上の市場をカバーすることになる。生産拠点の中心となるのはリョービの広島東工場で、三菱の三原工場からは技術移転が行われる一方、キーパーツについては三菱の三原工場で集約生産するという。
清水社長は、「3年後をメドに両社の技術を融合した新製品の開発も視野に入れている」とし、世界第3位の印刷機械メーカーとしての地位確立に意欲を示した。