2011年11月14日
授賞式での東洋インキ・植田専務取締役(右から2人目)
東洋インキ(株)(東京都中央区)のオフセット印刷用インキ「TOYO KING NEX NV100ライス」がこのほど、(財)日本産業デザイン振興会が主催する「2011年度グッドデザイン賞」の特別賞である「サステナブルデザイン賞(経済産業大臣賞)」を受賞した。
同インキで使用している米ぬか油は、需要の全量を日本国内で調達することができる植物油。原料輸送に関わる輸送マイレージの最小化がCO2削減を実現するとともに、米ぬか油を搾油したあとの脱脂ぬかは、産地で家畜飼料として再利用されることから、地産・地消による産業経済循環サイクルが形成され、持続可能社会の実現に大きく貢献する。
また再生植物油は、主に学校給食などで使用された「使用済み食用油」を回収して再生したものを利用。石油系有機溶剤を使わないことで、VOC(揮発性有機化合物)の発生がゼロとなる。
今回の受賞は、日本人の食生活において必然的に出る廃棄物(米ぬか油)を印刷インクに再利用することで、石油系資源から再生可能資源へのシフトを促進できるものであることが高く評価された。