2010年2月24日
富士フイルム(株)は、重点事業とするグラフィックシステム事業の主要製品であるオフセット印刷用刷版材料「サーマルCTP版」で、経済産業省および関係省庁が推進する「カーボンフットプリント」表示の使用許諾を得た。
今回の使用許諾は、印刷関連資材としては初めてのことで、今春に発売を予定している環境配慮設計プレート「ECONEX XP-F」より、「カーボンフットプリント」の表示を進めていく。
富士フイルムは、これまでも環境負荷の軽減や省資源を目的とした環境配慮設計に取り組み、製品の環境品質向上を図っており、印刷用刷版材料においては吉田南工場のPS版/CTP版生産工程で発生するテストサンプルや端材など、製品として使用されない廃材アルミニウムを同じ製品に再生する「クローズドループリサイクル体制」を推進してCO2排出量の軽減を実現している。
また、印刷業界の環境意識の更なる向上に貢献していくため、平成21年より経済産業省および関係省庁が推進する「カーボンフットプリント制度試行事業」に参加し、カーボンフットプリント普及に向けた活動を実施している。
「カーボンフットプリント」は、製品の(1)原材料調達、(2)生産、(3)流通・販売、(4)使用・維持管理(5)廃棄・リサイクルまで、ライフサイクル全体の温室効果ガスをCO2換算し、マークを使って分かりやすく表示するもので、今回、サーマルCTP版で「カーボンフットプリント」マークの使用許諾を得たことを受け、従来製品に比べて現像液の補充量を最大40%削減、世界トップクラスの低廃液量を実現する「ECONEX XP-F」から同マークを表示するが、順次「ECONEX XP-F」以外のサーマルCTP版での表示も展開していく予定。