2017年3月14日
（株）ルキオ（東京都世田谷区奥沢7-22-8、設立 平成6年8月、資本金8,000万円）は3月7日までに事業を停止し、破産手続きを弁護士ほかに一任した。
同社は、屋外広告、看板制作などに利用される大型インクジェットプリンターの製造、販売および関連のインクなど消耗品の販売を手掛けていた。海外メーカーの販売代理店として広告制作会社などを販路に事業基盤を築くほか、近年は自社ブランドも立ち上げるなど業績は拡大基調で推移していた。また、東日本大震災後の平成26年5月期には、ふくしま産業復興企業立地補助金を利用して福島県南相馬市に新工場を新設。LED事業と大型インクジェットプリンターの製造ラインを整備するなどして、平成28年5月期は過去最高の売上高となる29億3,194万円をあげていた。
こうした中、平成28年11月に南相馬市内の工場新設をめぐって取引業者に請求額を水増しさせ、虚偽の請求書などを使って不当に補助金を受給したとして、福島県と南相馬市から合計6億2,700万円の返還命令を受けた。以降は急速に信用が低下し、平成28年末には一部事業を他社へ譲渡するなどして業容を縮小していたが、資金繰りも限界に達し、事業継続を断念した。
負債総額は、20億4,756万円（平成28年5月期決算時点）。
（東京商工リサーチ調べ）
